電子商取引の経済学　　　A..B.ウィンストン他　　ピアソン・ED　　　　

電子商取引は、極めて短期の間に急激に伸びた分野である。従って、「走り出してから考える」といった形の試行錯誤も多く、この新しい取引形態を経済学的に捉えた、経済学書の類は少ない。

本書は、その電子商取引の全体を、経済学、経営学的に総合的に解説したものだ。

そのカバーする範囲は、インターネットの技術的解説にはじまり、電子商取引において、意識されるべき事項、例えば、顧客中心とした、価格決定のメカニズム、広告、宣伝の効果とそのコスト、著作権問題や、課税制度などと、その守備範囲は広い。

全体で550ページの大著であるが、引用されている事例も多く、要点をつかみながらの飛ばし読みで、かなり引き込まれる。

（00年9月発行）