名古屋の謎だぎゃあ　　　　岩中祥史　　　KKベストセラーズ　　

東京と大阪の中間に位置する大都市名古屋だが、そのローカル色の強烈さゆえにか、かつてタモリが笑いのネタによくつかっていた。

たしかに、どこの都市も金太郎飴のように均一化されつつあるのに、名古屋だけは実にユニークないい味をだしている。

本書は、そういった笑いがウケていた92年に発行されたキワ物ではあるが、あらためて、名古屋人はエビフライ、きしめん、みそカツ、ウイロウが大好きでといった類のネタは、それなりに笑える。

名古屋のあの大掛かりな嫁入りの話とか、全国一の貯蓄率すなわち日本一のケチであるとか、ドラゴンズファンが90％とか、ウソか本当かしらないけれど、興味を引く話題が豊富だ。

尚、93年にこの続編「まっぺん!名古屋の謎だぎゃあ」が発刊されているが、こちらでも同じ調子の名古屋ネタの笑いが続くが、中日ドラゴンズの歴史などで後半のページを埋めているのは、ネタ切れということだったのだろうか。　　　　

（92年12月発行）