脳と気持ちの整理術　　　　　　　築山節　　　　　NHK出版　　　　　　

脳外科医である著者が意欲低下や物忘れ、あるいは感情コントロール能力の低下といった悩みをもつ現代人に、脳科学的見地から思考と気持ちのコントロールをどのようにやったらよいのかをアドバイスしようという指南書である。

指南書とはいっても最近はやりのノウハウ本とはちょっと趣がちがい、「いわれてみれば確かにそうだ」と読者が思い当たるような事柄を、順序だててあらためて気付かせてくれるという種類のもので、気楽に読める。

著者は『脳が冴える15の習慣』という著書で認知症予防についての脳の使い方アドバイスをしていて、この評判がよかったのだとか。

アイデアに行き詰った際にはどうすればよいか、仕事に対する意欲がわかない場合にはどうするかと言った際の簡単な脳活性化策、気分転換のための方策といったことがらが述べられ、いずれも即座に簡単に実行できそうな事柄だけに、実際に今日からでも実用できるかもしれない。