宇宙の果てを探る　　　　　二間瀬敏史　　　　　　洋泉社　　　　　　

ハッブル宇宙望遠鏡が送ってくる大宇宙の映像、我々の肉眼で見る限りでは星星が輝くだけにしか見えない星空だが、そこに映し出されれる映像の多彩さ、繊細さはこの大宇宙の驚くばかりの神秘さを遺憾なく伝えてくれる。

いつも「ニュートン」などで宇宙特集が出ると必ず買ってきて見入っているのだが、こういった宇宙画像はいつも見飽きることがない。

本書はそういった宇宙からの画像を多数収録した宇宙論全般に関する入門書だ。

新書版であるにかかわらず多くの美しい画像が収録され、しかもその内容は現代天文学、宇宙論の最先端の知識を網羅的に説いているまさに「お得な」一冊といえる。

画像はハッブル宇宙望遠鏡、スバル望遠鏡など世界各地の望遠鏡で得られたものだが中でも151ページにあるハッブルがとらえた8200光年かなたの球状星団中心部の写真は、太陽付近の100万倍の星密度の中にひしめくまさに宝石箱内のような星星をとらえていて本当に見飽きることがない。