「地球温暖化」神話　　　　　渡辺正　 　　　　丸善出版　

「地球温暖化は地球にとってそして我々人類にとってハルマゲドン的な未来である」という洗脳が世界規模で広がってから早4半世紀。

「その温暖化が人間の活動によって排出されるCO2によって引き起こされているから、どうにかこの排出を抑えなければ大変なことになる―――」という話が続き、最初は「本当かなぁ〜」と思っていた人々も、毎日毎日繰り返されるマスコミによる洗脳、あるいは度重なる「環境問題を騒ぐことによってメシを喰っている連中」によるホラー話によってすっかりその気にさせられてきたが―――果たして本当か？

日本だけでもこの温暖化恐怖論によって既に20兆円もの血税が使われてきたが、何か成果はあったのか。著者によれば、成果はゼロ、寧ろ害のみだったという。

「日々早々」でも「CO2削減運動」のまやかしについては幾度も書いてきたが、専門家である著者によるこの壮大な詐欺話に対する批判は痛快だ。

なによりも実に豊富なデータを掲げ、マスコミなどが触れない（あえて隠しているとしかおもえない）IPCCの内幕（クライメート事件や環境利権との癒着）などについても詳しく言及しているが、この国際的大ペテンの内幕は、多くの日本人も是非ともしるべきものだ。

恐竜が闊歩していた太古の時代、CO2は現在の2-4倍の濃度があった。植物が光合成を行うための原料が豊富にあったことで植物は繁茂し、その豊富な植物を食べて恐竜は大型化もできた。今でも温室でCO2の濃度を上げると植物の収穫量は大きく上がる。CO2の上昇とは、いかにも毒ガスが増えることであるかのように叫ぶこと自身、もうこれは詐欺としかいいようがないではないか―――？

次から次ぎにくりだされる温暖化恐怖論批判は、どれも納得のいくものだ。