悲韓論 黄文雄 徳間書店
朝日が虚報を認めた従軍慰安婦強制連行だが、韓国の日本非難の声はそんな朝日の謝罪などなかったかの如く繰り広げられ、しかも日本に対して叫ぶのではなく、アメリカをはじめとする国々に行っての告げ口、慰安婦像建立に血道を上げる、というなんとも常識外れの行動が続いている。
民間経営の慰安所があったことを「広義の強制があった」ということにしての日本批判に問題をすり替えている朝日と韓国だが、そうであるならば、在韓米軍の基地周辺に国家管理の慰安施設を作っている韓国自身は、どうなるのか―――という疑問が当然起きるけれど、韓国人はそういった自分たちに都合の悪いことには、口をつぐんで平気だ。
なんとも不思議な人達というしかないが、台湾生まれの著者は、こういった韓国人の思考回路を、韓国という半島国家がおかれた歴史的な必然だと説く。
剣道も生け花も韓国発祥であり、漢字も漢方薬も韓国オリジナルである---といったウリナラ自慢、世界の文明は韓国起源であり、韓国人は世界一優秀なDNAを持っている（朴槿恵大統領の発言）といった、常軌を逸したファンタジー史観と自己陶酔、あるいは何事も悪いことはすべて相手のせいにするは、技術や文化はほとんどパクリ、といった民族性云々---いやぁなんとも、激しい韓国批判ではあるが―――。
アジア大会での各種競技における数々の（韓国有利の）疑惑判定（バトミントンでの疑惑の空調調節なんていうのもあった）や、サンケイ支局長の拘留といったあまりにも常識はずれの彼等の行いをみていると、ほとんどの著者の指摘に思わずうなずいてしまうところがある。
（14年7月発行）