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ブラタモリ ブラタモリ制作班 角川書店
タモリが日本各地を回りその土地の歴史や地形といったことを含めた地誌を立体的に探るNHKの情報（？）番組「ブラタモリ」は、ほとんど見逃した回がないと思うほど見ている好きな番組だ。
タモリの博識には毎回舌を巻くが、その土地に住む人でさえあまりよく知らないのではないかと思うようなその地の歴史や町の成り立ちといった「蘊蓄」が一杯詰まっているだけに、見終わった後で少し自分自身も蘊蓄が溜まり、何だか得をしたような気になれるところが、見終わった5分後には内容を全部忘れてしまうようなバラエティーやドラマに比べてこの番組が好まれる理由ではないだろうか。さすがNHK、事前の情報収集がよほどしっかりしているのだろう。
このブラタモリで放送された内容５回分を一冊にまとめたものが定期的に発行されているとは知らなかったが、本屋でみつけた本書はそのVOL⑤なのだとか。
札幌、小樽、日光、熱海、小田原の5か所の回の内容が写真や、ロケ時の裏話なども含めて収録されており番組を思い出して再びそれらの地についての蘊蓄を確認できて興味深い。
一旦は寂れきっていた小樽が、なぜ今のような年間750万人もの観光客が押し寄せる人気のスポットになったのか？という回など、それこそ今から50年以上前、寂れきってゴーストタウンのようになっていた小樽を知っているだけに実に興味深かった。
(16年12月発行)