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続・世界の日本人ジョーク集 早坂隆 中公新書
以前「日々早々」でも書いたが（参照：「国民性ジョーク」10/30/17）エスニックジョークといわれるステレオタイプ化された国民性を種にしたジョークの人気がかなり高い。
というのも、この種のジョークたとえばポーランド人はバカだ、フランス人はスケベ、アメリカ人は英雄を気取りたがる、といった表立った場所、例えば新聞やテレビで取り上げて皆で笑う、といった類のジョークではなく、そのジョーク対象の国の人のいないところ、例えば酒場の片隅で皆で笑い合う---といった類のジョークではあるものだけにそれを聞いた人が思わずクスリと笑ってしまうところに、なんとはなしの秘密の楽しみのようなところがあるからかもしれない。
外国の人が日本をどう見ているのかを、殊の外、気にする日本人にとっては、この種のジョークの中で日本人がどう見られているかは気になるところだけに、本書もそんな目で結構楽しめた。
作っている製品は極めて優秀だが---日本人の融通の無さは桁外れだ――などというジョークも、日本人が褒められているのだか、バカにされているのだが分からないところが日本人自身、思い当たるところがあって笑えるのだが-----。
ある国が日本の工場に10万個の製品を注文し、仕様書に「不良品の混入率は1万個に1個以下とする」という厳しい条件をつけたところ、日本の工場から「納期遅れになりそうだ、早く不良品の仕様書を送って欲しい！」という督促状が届いたとか---。
（09年3月発行）