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2016年12月
＜＜12月タイトル＞
12/22 老人力 12/21 国民情緒法 12/20 パワーバランスが変わった 12/19 サンクコスト 12/16 金曜日はクラムチャウダー
12/15 もっとやれ！やれ！ 12/14 ただ取りか？ 12/13 さあ、どうする？ 12/09 兄姉がいたら 12/08 3K仕事は誰がやるのか
12/07 隣国関係は難しい 12/06 先頭走者 12/05 国民的疾患なのか？ 12/02 古い人
2016年12月22日
老人力
さまざまな年齢層の人たちに「あなたは、何歳ぐらいまで車の運転ができそうだと思いますか」というアンケートを行ったところ、その答え、すなわち運転免許を返納する年齢は、年齢が高い層ほど高くなっているという結果が出たという。
50代位の人だと「70歳位かなぁ〜」と答えるが70歳位だと「80歳位かなぁ〜」となり、75歳位になると「多分、死ぬまで運転できると思う」という答えが多くなるという。もちろん、そう答えた老人の家族たちは、本人の年齢が高ければ高いほど「もう、そろそろ、運転は辞めて欲しい」という回答が多くなるというのに。
2000年頃だったと思うが、赤瀬川源平の「老人力」という本がブームになったことがあったが、著者の主張は、人は皆、老いていくのだから老いを否定的、悲観的に考えるのではなく、建設的、楽観主義的に、前向きの姿勢でとらえようではないか！というものだった。
例えば「ぼけて（今でいうなら認知能力が衰えて）忘れっぽくなった」と言わず、嫌なことをいつまでも悔やんだりしないで忘れてしまう能力がついた、すなわち「老人力がついた」と前向きに考えようではないか、というものであり、「なるほど、そう考えることができれば、老人になればなるほど楽天的になれるし、ストレスも少ないかもしれないなぁ〜」等と、座興話としてワイワイやっていたものだったが―――。
あれから20年近く経ち高齢者人口比率が増える一方の現代において、この運転免許返上に関するアンケートに現れているように、歳をとればとるほど、「運転の老人力」がついてきた！と言いだす人が、実際に増えてきたのかもしれないなぁ〜とも思う。
人口動態調査などで「老齢人口」として数えられるのは「65歳以上」と規定されているというから、70手前の、タカさんは確かに「老人」にカテゴライズされてはいるのだが、見ず知らずの若い女性に「おじいさん！おじいさん！」と呼び止められたとしたら、ひょっとしたらしらん振りして通り過ぎるかもしれない。（まあ、さすがに「おじさん！」や「お兄さん！」ではないかなぁ〜という自覚はあるものの）
孫や娘以外の人から「おじいさん」もしくは「おじいちゃん」と呼ばれることに全く抵抗がなくなり、「いよいよ運転免許を返上してもよいなぁ〜」と自覚するようになるのは、まだ、暫く先のように思うのだが―――。
タカさんもこの頃、随分と「老人力」がついて来たようだ。
（12/21/16
10:00pm）
2016年12月21日
国民情緒法
記録のない時代から人々によって慣習上、公共福祉上の一般原理であり正義と認められている決りも重要な法（Common low）の一部として認めている英米法の世界を除けば、「法治国家」を名乗る国は、その法の原則に「罪刑法定主義」を採っている。
罪刑法定主義とは、ある行為を犯罪として処罰するためには、その行為が行われた時点で、その行為を為した場合に科される刑罰が、法律として明確に規定されていなければならない、という物である。罪刑を定めた法律以外のその場の雰囲気だとか、裁く側の人間の感情等というもので罪刑を決めるのではとても「法治国」とは言えない。
（東京裁判においてA級戦犯たちが犯した罪として掲げられ彼等が絞首刑に処せられた「平和に対する罪」が戦争勃発時には国際法として定められていなかったことから、東京裁判は戦勝国による不当な裁判であったと言われるのも、この罪刑法定主義がないがしろにされていたという事実によるものだ）
英米法でもCommon lowを後の世で法として定められた法以前から存在した「法」であると考えているから、英米法の世界でも罪刑法定主義は守られていると言ってよい。
独裁制をとっている国以外の国は、どこでもその法体系の根本は、憲法なり基本法（イギリスでは、不文憲法であるマグナカルタや権利の章典等）があり、さらには、罪刑法定主義の原則があると考えてよいが、独裁制をとっておらず曲がりなりにも法治国家を名乗る国の中で、「国民の情緒」というものが、憲法よりも何よりも御威光をもち、行為が行われた時点での罪刑規定がないにもかかわらず「国民の情緒」によって罰せられる！国がある。それが、隣国、韓国である。
朴槿恵大統領と、その古くからの友人といわれる崔順実被告がその疑惑が報じられてからわずか3カ月、大統領は職務停止に追い込まれ、崔順実被告は異例に早い検察による起訴、裁判の実施、法廷の模様の全国生中継という形のリンチが、白昼行われる――という国が世界のどこにあるだろうか。―――実に驚くべきことだ。
これら一連の訴訟手続きが余りにも日本のそれと違い過ぎるのは、韓国の刑法とその訴追手続きが日本のそれと全く違うから―――という訳ではない。
それは、韓国には、憲法をも上回る威力をもつ「国民情緒法」といわれる「法」があり、国民の怒り、といった情緒が、あらゆる法、法手続きを凌駕する威力をもっているからだ。司法も常にその「国民の情緒」に配慮することを求められているのだ。
「法」とはついてはいるが、国民情緒法は、成文法ではなく皮肉を込めて「法」といっているだけの不文法であり、慣習に過ぎないのだが、世論が「あいつはケシカラン」と言えば、その「ケシカラン」の声が、あらゆる法、憲法、あるいは弾劾手続きにも優先してしまう、まさに「神の法」にも匹敵する不文法だというのだから恐ろしい。
産経新聞の加藤支局長が起訴されたのも、沈みゆく船から真っ先に逃げ出したセオウル号の船長が殺人罪に問われたのも、朴大統領や崔順実被告がリンチ裁判に引っ張り出されたのも、皆「国民情緒法」に基づくものだというのだから―――。
いやはや、韓国という国、とてもじゃないが度し難く非常識極まりない国と言わざるを得ないが、そんな隣国と付き合っていかなければならない日本も大変だ―――。
（12/20/16 10:00pm）
2016年12月20日
パワーバランスが変わった
今月15日、米海軍の海洋調査船「ボーディッチ」がフィリピンのルソン島にあるスービック港から北西に約９０キロ・メートル離れた海域で、全長約２メートルの無人潜水機２体を回収しようと作業していて一機を回収し終わった時、近くにいた中国海軍の艦艇が小型ボートを出して近づきまだ未回収だった残りの1機を回収して持ち去ろうとしたという。慌てた米海軍の調査船は拡声器で「それは俺たちのものだ！」と警告を発したのだが、中国のボートは一切無視して、引き揚げた無人機を持ち去ったという。
公海での出来事であり、潮の濃度や海流調査という合法的な調査を行っていた機器を「それ、俺の物だ！」と叫んでいる米艦船を無視して持ち去ったというのだからまさに「盗んだ」というよりは「強奪した」と言える行為であり、中国海軍の米海軍に対する相当に無鉄砲な挑発であり、事と次第によっては一触触発の事態にもなりかねない事件ではあったのだが―――。
今日のニュースによれば、アメリカ政府の抗議に対して中国は「航行の妨げになる可能性がある不審物を回収しただけだ」「一方的に非難して事を荒立てようとした米国が悪い」と居直りの声明をだしたものの、この無人機の米側への返還に応じる意向を示し、一応事態収拾に動いている―――とも報じられているから、まあ、大事にはいたらないで済むようではあるのだが―――。
ただ、この一連の報道で明らかになったのは、明らかに南シナ海におけるパワーバランスが大きく変わってしまっているという事実だ。世界最強と言われるアメリカの軍事力が、目の前で自分の持ち物が奪い去られるという事態に際しているというのに全くその威光もみせられず、一方、中国はかつては一にらみされただけでも、皆が震え上がるほど怖がられたアメリカ海軍の警告すらもはや歯牙にもかけないほど過剰なほどの自信に満ちていて、米艦艇の目の前で堂々と、「盗む」などということをやってしまったというのだから―――。
フィリピンの暴言王であるドアルテ大統領は、つい先日「中国はじゃんじゃん金を呉れる。もう、これからは、こんにちは中国、アメリカよ、サヨウナラだ！」と言ってのけているから、そのうち、あの南シナ海における中国の人工島も「認める」なんて言いだしかねない。（金を呉れる方に付く、というのだから分かり易いけれど）
任期まで後1ヵ月を切ったオバマ大統領はまさにいまレイムドダック（死に体）状態であり中国にとっては怖くもなんともないし、トランプ次期大統領の外交音痴だって今のところ何にもできない（せいぜい私用のツィッターで嫌味を言う程度）となれば、確かに米艦艇の目の前で堂々と盗みを働くこともできる！と踏んでいるのだろう。
こんなアメリカを頼るしかない日本の安全保障体制が実に不安になってくる。尖閣に中国の自称漁民団、実は中国海軍が押し寄せてきても、ガタガタしている韓国の上空通過した北朝鮮のミサイルが飛んできても、今や同盟相手の米国は頼りにならないとなると―――いやはや、大変だ。なにせ、米軍だって、あれだけ沖縄で嫌がらせを受けているとなれば、日本との同盟に心血を注ぐのがバカらしいと思っているのかもしれない―――のだから。
（12/19/16 10:00pm）
2016年12月19日
サンクコスト
行列にならぶのが嫌いだ。日本一号店のドーナツ屋だとか、テレビで紹介された「日本一美味いラーメン屋」なんていうのに1時間とか2時間も並んで―――なんていう光景をみることがあるけれどどんなに評判が良い店であっても長い行列を見た途端、「やーめた！」と退散することにしている。
それは随分昔だが、ある有名なラーメン屋の近くに仕事があり、早く終わったのでその店にいってみようと出かけてみたらそれなりに行列ができていたのでどうしようかなぁ〜と迷ったのだが、当たりを見回しても食事ができそうな店も見当たらないしまだ昼の時間には間があったので、並んでも食べ終わってから十分オフィスに帰る時間もあるだろうと並んでみたことがあった時の苦い経験があるからだ。
比較的小さな店で、15人もはいれば満員といった大きさなのだが、全員入れ替え制になっていて15人が食べ終わると次の15人が入り、その15人が食べ終わると次の15人が入る、といったふざけたシステムになっていた。
10分並んでも20分になっても列の長さは余り変わらない。そうこうしている内に12時になってしまった。この辺で諦めればよかったのだが、折角20分も並んだのだからもうちょっと並んでみようかと思ったのが間違いの始まりで、結局、なんのことはないラーメンにありつけたのは1時過ぎになっていた。急いでラーメンをかきこんでオフィスに戻ったのは2時近くになっていた。
これが、まさに経済で学んだ「サンクコスト（埋没費用）を惜しんでオポチュニティーコスト（機会費用）を失う」というやつだなぁ〜と思った経験だ。
20分並んだという時間を無駄なものにしたくない、と思う余りさらに1時間並んでしまい、結局有効に生かせば色々なことができたかもしれない1時間半という時間をも失う結果になってしまう―――ということであり、余り役に立たないなぁ〜と思っていた経済学の中では、比較的、役に立つ「学問的」な結論だ。
競馬場に行って損がかさむと、せめて損した分だけでも取り戻して帰ろう！とさらに大金をつぎ込んで大損してしまう―――なんていうのもまさにこのサンクコストの罠だ。この経験をして以来、「長い列をみたら絶対に並ばない」というタカさんのルールができ、今でもそれをかたくなに守っているという訳だが―――。
もっとも、この「長い列をみたら絶対に並ばない」というタカルールも、「並ばない」というチョイスがある場合にはよいのだが、「ならぶ以外にチョイスがない」といった場面にくるとお手上げだ。
先日、連休の渋滞に巻き込まれてしまったことがある。高速での渋滞だから進むことも、勿論退くこともできない。「あ〜あ、何でこんな時に、車で出かけてきたのだろう、電車にすればよかったのに〜」なんて嘆いても、もはや取り返しがつかない。その内、段々と尿意を催してきてまだ先のSCまでの距離はかなりある――なんていう地獄の状況に陥って自分を呪うことしきりであった。こういった場合、サンクコストの回収は絶望なのだが―――。
人間とは中々後悔しない動物のようで結局のところ、「これからは混雑が予想される時期には車ででかけないようにしよう」という「貴重な教訓」を得ただけよかったではないか！なんて自分を納得させてサンクコストを回収した次第だ。
（12/18/16
10:00pm）
2016年12月16日
金曜日はクラムチャウダー
アメリカで金曜日に現地の同僚とランチに行くと彼等が「今日はフィッシュ・フライデーだから」と言って、魚料理を注文していたのを思い出す。
なんでもイエス・キリストが十字架で磔になったのが金曜日だそうで、本来ならば断食日らしいが、食事をするにしても肉料理は避けて魚料理にする、という習慣があるからとの事だった。
現代のアメリカにおいて、それが厳密に守られているとも思えなかったけれど、一つ特徴的に残っていた習慣としては、金曜日は大概のレストランの「今日のスープ」は、クラムチャウダーであったことだ。金曜日にスープを頼むならこれしかないという訳だ。(日本の海軍では「金曜日はカレー」と決まっていたのと同じかも)
ボストン風という、クラム（二枚貝のむき身）と、ベーコン、ジャガイモ、玉ねぎなどを煮込んでクリームスープ味にしたものが主流ではあったが、中にはトマトスープ味のニューヨーク風なんていうのもあった。（タカさんは断然、ボストンクラムチャウダー派であるが）
日本に帰ってきてからも、このクラムチャウダーが無性に食べたくなることがあって、アサリのむき身などがあったら喜んで買ってきて自分で作ってみたこともあるし、キャンベルの缶詰のクラムチャウダーがあればこれも喜んで買ってきたりしたものだったが、どうも本場（？）の味と今一つ違うので、ラスベガスなどに遊びに行った際には、まず第一食目には曜日にかかわらずクラムチャウダーを頼み「う〜ん、これこれ！」なんて悦に入っている。やっぱり、アメリカではハマグリを使っているから、どうしてもアサリではあの味がでないのだろうなぁ〜なんて思っていたのだが〜。
最近、外来種として日本各地で大繁殖しているというホンビノス貝をスーパーでみつけ買ってみたのだが、ハマグリより寧ろ大きい位の二枚貝で何しろ値段がハマグリの約5分の1というから随分お得感がある。焼きハマならぬ、焼きホンビノスにしてみたがハマグリとの違いがわからない位美味であった。なぜか、アワビのつぼ焼きは苦手なタカさんだが、この焼きホンビノスなら何個でもOKという感じだった。
そこで、ネットでホンビノスを調べてみて驚いた。なんと、タカさんはハマグリだとばかり思っていたあの本家（？）クラムチャウダーに入っていた貝は、ホンビノス貝だと書いてある。ホンビノス貝は舟の重量調整の為に積まれるバラスト水の中に混じったホンビノスの稚貝がそのバラスト水が捨てられた日本の港湾などで一気に繁殖域をひろげたいわゆる「外来種」ではあるのだが、ハマグリやアサリなどが住めない比較的水深の深い貧酸素状態の泥の中などで繁殖することもあって、海岸近くの砂地で生息するアサリ、ハマグリなどの在来種（？）とは競合せず、むしろ日本の海にとっては新たな水産資源として歓迎されているという珍しい外来生物だという。
新しい水産資源であり味もよく、価格も安いとなればそのちょっと風変わりな名前からとっつきはよくないかもしれないが有効利用してもよいように思う。
なにせ、本場（！）のクラムチャウダーが味わえるのならこれからは毎週とはいわないが月一回ぐらい「金曜日はクラムチャウダー」にしてもよいかも。
因みに、調べてみたらホンビノスの名前の由来は日本名の「本ビーナス貝」だというから、「ハマグリもどき」などを名乗らない潔さも好感が持てる（？）ではないか。
（12/15/16
10:00pm）
2016年12月15日
もっとやれ！やれ！
「自民党都連推薦候補以外の候補を応援した親族がいる自民党員は自民党から除名処分とする」という、まるで封建時代の「お定め書き」による郎党処分か、ヤクザの血の掟のようなお触れを出した都議会自民党だが、推薦した候補が自民党の推薦なしで立候補した小池百合子候補に大惨敗を喫するという大恥をかいてしまった。
小池氏の勝利の第一要因は、自民党推薦の増田さんの魅力のなさやら、前回都知事選で善戦した弁護士の宇都宮さんをひきずり下してまで推薦した鳥越俊太郎候補のトンデモ振りなどではあるものの、この自民党都連の「一族郎党処分」のお触れの、バカバカしさに都民があきれた、というのが一番利いたような気がする。
パフォーマンス的なところが見え隠れするが、当選後の小池さんが打ち出した築地・豊洲問題やら、オリンピック会場問題などがことごとく「小池さんがやっているからこそ明らかになった問題であり、いままでの都議会自民党やら森さんがやってきたことがでたらめ過ぎたのだ！」と思わせる結果にもなっていることも自民党都連やら、森さんにとっては逆風である。
都知事選敗北の責任をとったのか逸早く逃げ出したのか不明だが、都連会長だった石原伸晃衆議院議員は会長を辞任したが、その弟と共に次期衆議院選での落選も囁かれる始末だし、後任の下村氏も旧執行部の一員だったのだから「責任をとって会長をやらされている感」が強く、次期衆議院選は首を洗って待っているのではないだろうか。
一族郎党処分におののいて小池さんの応援に踏み切らなかった自民党都議の多くは、いまや、来年の都議選での小池さんとの2ショットポスターが欲しいばかりに、小池さんに秋波を送っているともいわれるが、万一「小池一派が都議選で刺客を送る！」なんて言いだしたら「完全アウトだ！」と今や夜も眠れないのではないだろうか。
いままでの自民党都議連の力の源泉と言われていたのが地方自治体としては都議会自民党だけがもっていると言われる200億円にも上る「政党復活予算」だが、これは各都議がその選挙区や後援団体の要望に基づいて都の予算から分捕ることができるといういわば「どぶ板財源」であり、歴代の知事が都議会の主導権を握る自民党都連の協力を得る交換条件として認めていたまさに「利権の塊」だが、小池さんは来年度予算編成にあたってこの「政党復活枠」を廃止してしまったから、自民党都連はますます困ってしまった。
「相談もなく慣例的な予算編成方法を勝手に変えてケシカラン」と怒ってみせ、議会では小池さんに、あれやこれやの、嫌がらせ攻撃を加えてはいるものの、これも、「開かれた議会」を標榜する小池さんの所為で、すべてテレビ中継されてしまっているから、益々「自民党都連が悪者、小池さん可哀想」ムードが広がっている。小池知事にいやがらせ質問を浴びせた、あの都議さんも次の都議選は落選確実だろうなぁ〜。
オリンピック会場の件にしても「結局、見直し案は4戦全敗じゃないか」なんていう解説をする物知り顔のテレビコメンテーターがいるけれど、「都知事選前に3兆円以上とも言われた予算が、結局今のところ2兆円まで削られているのは小池さんのお陰」なんていっている女性タレントの話の方が、主婦層への受けは良いと言うのだから―――。玄人筋が外れ素人筋が当てた米大統領選にも似ているような気もする。
野次馬のタカさんにとっては実に面白いみものが続いている。もっとやれ！やれ！
（12/14/16 10:00pm）
2016年12月14日
ただ取りか？
2013年の台風の大型台風で甚大な被害を受けたフィリピンに日本は被害復旧の為に1200人余りの自衛隊員を送り15億円余りの無償援助を行ったのだが、その時、自衛隊が97年に日本の無償援助で建てた小学校を訪れてみると、日本の援助で建った記念にとフィリピン側が創った日比両国の国旗が描かれたプレートの日章旗の部分がなんとその時、同地を訪れていた韓国の救援隊が韓国国旗である太極旗に書き換えていたのを発見しあっけにとられたという。
このニュースは台湾のメディアによって報じられたのだが、これを見た中国のインターネット・ユーザーの約半数は「韓国よくやった！」という反応だったということを聞いて、韓国と中国の「反日感情」がこれほどまでに凄まじいものなのかと改めて暗澹たる思いにとらわれたものだ。勿論、残り半数の中国世論は、韓国の行為を非難するものではあったけれど、これとてひょっとしたらその多くが「日本も嫌いだが、韓国も嫌い。この場合は韓国が悪い、と言っているに過ぎないのかもしれないが。
有名なエスニックジョークに、『スープにハエが入っていたのをみつけた韓国人が、「日本人が悪い！」と怒りだし日章旗に火をつけた』というのがあったが、韓国人が、何でもかんでも「日本が悪い！」と叫んで鬱憤を晴らしていることは随分と身をもって体験してきたので（今はたまたま「朴槿恵が悪い！」になってはいるものの）うすうすは感じていたのだが、どうも中国も反日、嫌日に関しては韓国と五十歩百歩らしい。
というのも、97年に日本が全額無償援助で建設し、北京市民の医療サービスの一大拠点の一つとなっている「中日友好病院」の名称から「友好」が削除され正式名称が「中日病院」となったというのだ。北京のネットユーザーからは「友好はすてたのだな！」とか「それでも、「日」は残ったのだから日本は感謝しろ」といった書き込みがあったというのだから―――。
「日本が無償で建て運営も援助してきた」という事実を、認めろ！などという気はさらさらないが、こういった無償の奉仕が相手に忘れられるだけならともかく、そういう「援助を受けた」という事実を抹消してしまいたい恥であるかのようにとらえる中国の人々の反日感情がなんとも悲しいではないか。
北方4島という我が国固有の領土を不法に70年以上に亘って占拠しつづけているロシアのプーチン大統領が訪日するにあたって、日本政府は数々の「日露経済協力」を持ち掛け、それなりに膨大な金額の「経済協力」を行う計画を立てている。ロシア側には一寸たりとも北方領土を日本に返す気などないと言われているが、「そこをなんとか―――」というつもりの無償援助やら経済協力提案であるならば、ロシア側の「ただ取り」になることは見え見えだ。
韓国やら中国への友好の気持ちからの援助が全て裏目に出たことを思うと、ロシアにみすみすただ取りされる金があったら、その分を、国内のもっと有効な用途に回した方がよいのでは――なんて思わないではないが―――。
（12/13/16 10:00pm）
2016年12月13日
さあ、どうする？
老舗の長男と次男が跡継ぎ争いで喧嘩別れ、方や「元祖xx屋」を名乗り、もう一方が「本家xx屋」を名乗って競い合っている――なんていうケースはよく見かける。客にしてみれば、「一体どっちの方が本流なのだろう？」と迷うけれど、本家サイドも、元祖サイドも「こちらの方が本流！」と譲らない―――今でも、思い当たるこの手の争いはいくつもある。
「二つの中国」もこの元祖、本家争いに似ている。一方は北京政府の「中華人民共和国」でありもう片方は台湾にある「中華民国」であるが、この二つの中国は、20世紀を通じていずれが「正統中国」であるのかを争って来た。1949年には、最終的には中華民国側が台湾に追い詰められ、一方の共産主義勢力であった毛沢東率いる側が「中華人民共和国」建国を宣言し、「二つの中国」が存在することになった。すなわち、共産主義陣営は「中華人民共和国」を正統の中国だと認知し、西側陣営は中華民国こそ正統と認めるという情勢が続き、この二つの中国は台湾峡を隔てて小競り合いをくりかえし、それぞれの応援団がそれぞれの贔屓の側に武器援助を行うなどしていわゆる台湾海峡ホットスポット状態の時代がつづいたのだ。
この二つの中国、「中国の元祖と本家争い」の様相が大きく変わったのは、キッシンジャーがおぜん立てしてニクソンが訪中して毛沢東との間で結んだ「米中覚書」以来のことである。この覚書の中でアメリカは中華民国をあっさりと切り捨て、「中華人民共和国を中国の唯一の政府と認める」と約束したのだった。
これに驚いたのが日本だ。それまでの米国に倣っての「親台湾」を一転させ、米国に右へ倣えと「親中華人民共和国」「台湾を国として認めない。台湾は中国の一部である。」という相当に醜い変節をやってのけたのだった。
あの70年代以降、台湾は国連の常任理事国の席を中国に奪われ、世界中の多くの国からも「国として認めない」とつれなくされる、という涙のでるような冷や飯をくわされてきているのだ。中でも、今も「日本が好きだ」といってくれている人が多いという台湾に対する日本の政治・経済における姿勢は、まあ損得勘定からいえば仕方がないのかもしれないが、あまりにも信義に反する、汚い裏切りともいえるものだ。
米国のトランプ次期大統領が昨日、テレビでのインタビューに答えて米国政府が1970年代から維持してきた「一つの中国」政策について、「必ずしも堅持する必要はない」との見解を示したというニュースが飛び込んできた。
横紙破りのトランプの仰天発言であり、すぐに「そんなことは言っていない」などと発言撤回もあり得るし、まだ確定的ではないものの、もし米国が「台湾を捨てて中国につく」というこの40年近く続いた外交方針大原則をかえるようなことがあれば、国際政治に於いて甚大な影響を及ぼすであろうことの警鐘にはなったといえる。
そうなれば、日本は中国から「お前はどうするのだ！俺たちにつかないで台湾なんかと仲良くしようとすれば承知しないぞ！」と言われるに違いない―。
さあ、その時、日本はどうする？
（12/12/16 10:00pm）
2016年12月9日
兄姉がいたら
アメリカ人の友人が、‘She is my sister.’
と言ってある女性を紹介してくれた時、日本人である我々は、彼女は友人の姉なのか妹なのかは気になるところではある。
女性の歳をたずねるなんてマナー違反であるから、彼女の年齢を推測して「かなり若作りしているけれど、しわの具合からすると、多分、彼の姉さんなのだろうなぁ〜」とか「かなり、歳の離れた妹がいるんだなぁ〜」なんて想像するしかない。
日本人同士なら「私の姉です」とか「私の妹です」と言って紹介してくれるのにアメリカでは‘sister’の一言で済ませてしまうのが普通で‘brother’の場合も同様だ。
最初の内、これが随分気になってアメリカ人に「なぜ兄弟姉妹が自分より年上なのか年下なのかを区別しないのか」と聞いたことがあるけれど、彼は「確かに兄ならばElder
brother 弟ならばYounger
brotherという言葉もあるけれど、そんな区別をつけて紹介するのは、あんたみたいな日本人（！）がしつこく聞いてきたときだけ！」なんて言っていた。
どちらが先に産まれたか？なんて気にしない、同じ親から生まれた者同士
’brother ‘sister’
でいいじゃないか！というのが欧米人（特に英米人）の考え方らしいが、一日でも先に産まれた方が「先輩」でありタメ口を聞いたら失礼だ！なんていう日本人からは想像もつかないフラットさである。
そういえば、小学生の孫の、少年野球のチーム内だって学年が違えば「xx先輩！」なんて呼んでいるのを聞いてアメリカの少年野球チームでは歳が違ってもファーストネームで呼び合っているのにこの違いは何なのだろう？と思ったものだ。
タカさんの世代ではもう3人兄弟は普通だったが、タカさんの親の世代では7人兄弟、8人兄弟、なんていうのはたくさんあったから「兄弟姉妹全部いる」という人は結構いたように思うが、最近は日本も少子化で、一人っ子や二人兄弟ばかりだととてもじゃないけれど、「兄弟姉妹全部いる」なんていう子供は日本中探しても極々まれだろう。（少なくとも5人兄弟以上である必要がある訳だから）
タカさんは3人兄弟の長男坊で妹と弟がいるが、兄と姉はいない。いないとなると人は欲しがるもので、結構小さいころ「勉強ができて、スポーツ万能な兄貴がいたらなあぁ〜」とか、「シャキシャキとしてあれこれ指示してくれるしっかり者の姉さんがいたらなぁ〜」なんて思ったものだったが―――。
父母が亡くなってからもう十数年が経ち、自分自身も齢を重ねるにしたがって、ますます「兄貴がいたらなぁ〜」とか「姉さんがいたらなぁ〜」と思うことが多くなってきたのは、父替わり、母替わりに叱ってくれる人がいなくなってしまった所為だろうか―――。
（12/08/16
10:00pm）
2016年12月8日
3K仕事を誰がやるのか
シカゴでは夏の間の庭の芝刈りは時々自分でやっていたが、ロスアンゼルスでは芝も庭木の手入れもガーデナと呼ばれる庭師がやってくれていた。
カリフォルニアの植木屋とか園芸関係の仕事はガーデナ（庭師）といわれる人たちを頼むのが一般的で、ガーデナの多くは日系人の子孫の人が多かったけれど、そういうガーデナに雇われて芝刈りやら庭木の剪定後の切枝の整理といった、いわゆる下働き的な庭仕事をやっているのは、ほとんどがヒスパニック（多分メキシコ人？）だった。
この下働きの連中には、全く英語が通じないのだからおそらく不法移民だったのではないかと思う。「そこの木の枝をもうちょっと短く伐って欲しい」などと言った注文もできないのだから（こちらがスパニッシュを喋れればよいのだが）不便といえば不便だけれど、きっと安い賃金で働いているのだろうから〜と思えばきつい要求もできないし、むしろ「気の毒に」などともと思ったものだ。
同じく、ロスには日本の比較からいったら超巨大ともいえる洗車場があり、そこではベルトコンベア式の自動洗車機にかかった車が出てくると2-3人の男達がわっと寄ってきて4つのドアを開け掃除機を突っ込んでゴミを吸い取り、フロアマットなどを掃除してくれた後、さらには「柔らかい布で手吹きします！」という追加サービスがあったが、ここで働いているのも色の浅黒い、明らかにヒスパニック系の人達だった。客は車を預けたら待合室でゆっくり飲物でも飲みながら待っていればよい訳で、洗車代もそんなに高い訳でもなかったから便利この上なかったが、これも、多分低賃金で働く不法移民の労働力のお陰なのだろうなぁ〜と思ったものだ。
ガーデナの下働きやら、洗車場での労働といったおそらく賃金の安い、日本でいうならいわゆる3K（きつい、汚い、危険な）仕事をやってくれるのは、英語が喋れない、正式な労働許可証をもっていない、といった不法移民しかいなかったからだったのだと思うのだが―――。
不法移民に対して人権上の配慮から社会保障を与えなければならない、とか不法移民の子供たちにも学校教育を施さなければいけないということになり、かつてのアメリカのようにそういった余裕がある内は良かったけれど、不法移民は増え続け、さらに近年は不法移民に対しても永住権を与える―――といったリベラル政策が続いたこともあって、いよいよこの不法移民がアメリカにとっての大きな負担となってきている。（既にアメリカには1100万人の不法移民がいるといわれている）
安価で快適なガーデナやカーウォッシュサービスなど、アメリカでの快適な暮らしを支えてくれていたのが彼等、不法移民だったとすれば、そんな彼等を、経済的、社会的負担が重くなったからと言って追い出そうとする、最近のアメリカのトランプ次期大統領支持者たちの風潮は、随分と勝手だなぁ〜と思うのだが―――。
それにそもそも、彼等を追いだしてその後に、果たしてアメリカ人達が自ら庭師の下働きやら、洗車場の手拭き作業をやるのだろうか？？とも思う。
考えてみると日本だって、「技術研修生」などという名前で安価な労働力を集めてきて働かせているのも、もはや日本人が彼等、技術研修生が担っているような3K仕事をしなくなったからだと思えば、アメリカが歩んできた誤った道の何年か後を歩んでいるような気がしないではない。
（12/07/16 10:00pm）
2016年12月7日
隣国関係は難しい
内実はともかく表面的には「仲の良い隣国関係」と言われるのは、カナダとアメリカ、オーストラリアとニュージーランドなどがあるが、逆に言うとそれ以外の国々の隣国関係は、ほとんどが「仲が良い」とは言えないもので、中には歴史的、伝統的に「仲が悪い」といわれているものも多い。
その原因が、歴史的な利害対立を経験してきたとか、言語や、宗教、文化の違いといったものといった感情的、情緒的な理由であるものが多いだけに、こういった「仲の悪さ」を解消する手立てを見つけるのは容易ではない。
ご近所同士の付き合いなら、「なんとなく付き合いづらい」といった程度なら、最低限のお付き合い（挨拶のような）はしながらもそれ以上の深入りは極力避けるということも可能だが、隣国関係の場合にはよく言われるように「隣国同士である以上、避ける訳にもいかない」といった所があり中々難しいところではある。（苦手な同僚がいても、職場が同じである以上は避けて通る訳にはいかないのと同じで）
日本にとっての隣国は（アメリカだって太平洋を挟んだ隣国だ！）多いけれど、それぞれの隣国との関係にはそれぞれの歴史があり、一概に「仲の良い国」「仲が良くない国」と仕分けることは難しいが、あきらかに「日本が嫌い」と公言し、ことあるごとにそれをあからさまに主張している国もある。そういう国との付き合いは、難しい。
「日本が嫌いだ」と言っている国に、「俺だって、好きじゃないよ！」と突っぱねることもできないのだから―――。
「一つの中国」という原則にもとづけば、決して「隣国同士」という訳にはいかない台湾と中国だが、この二国ともに日本の隣国である。台湾の方は比較的日本に対して友好的であるが、中国はどちらかといえば「反日的」なところも垣間見える国だ。
いままでは、中国が「台湾と付き合ったら日本との付き合いを止める！」といったことを言ってきたこともあって、「日本が好きだ！」と言ってくれている隣国台湾に対して政府は冷たい態度をとってきた。
「あなたの事が好きよ！」と言ってくれている可愛い娘に、「あの娘と付き合ったら許さないからね！」とタカビーに言ってくる年増に気を使ってつれない態度をとってきたのだが―――。
一昨日、トランプ次期大統領は台湾の蔡英文総統との電話会談を行ったという。トランプ氏の選挙後の各国首脳との会談は、蔡英文総統が4番目だという異例の速さだし、何しろ、米台両国（？）首脳の会談は1979年以来、37年振りというのだから中国のみならず世界中が驚いた。
この電話会談、トランプさんの気まぐれなのか、それとも今後の米中関係の大きな方向転換の第一歩なのか、安倍さんも外務省も大いに困惑しているのではないだろうか。
ただでさえ複雑な隣国同士の付き合いに三角関係が絡むとなれば――う〜ん難しい。
（12/06/16 10:00pm）
2016年12月6日
先頭走者？
トランプ次期大統領が来年1月の就任初日にTPPを離脱する意向を表明した。選挙期間中から度々発言していた「TPPなどの不利な貿易取引が米国の雇用を奪い、製造業を衰退させる」という彼の理論によるものだ。
おりから、TPPの国会承認審議を進めてきた安倍内閣にとっては「困ったこと」になってしまったのだが、トランプさんが「やーめた！」と言ったからと言って、ここまで推進してきたTPP審議を右にならえとばかり「やーめた！」と放り投げるのもメンツ上できないし、「保護主義の動きには反対する！」と暗にトランプ発言を批判しつつ国会を延長してまでのTPP審議は続いている。
ほんの数カ月前のG20では各国首脳が「保護主義の動きには断固反対する」と宣言したことを思えば、トランプさんという次期大統領のブログにおける発言によってG20首脳宣言もなにもかもが、ちゃぶ台返しになってしまう―――というのだからさすがに「大国アメリカ」だ。
ところで、国会審議においても安倍首相は、「なぜ今TPPなのか？」という民進党議員の質問に対しても、度々「保護主義に抗して、自由貿易推進の先頭に立つのだ」といった趣旨の発言をしていたが、少し気になったのは、日本政府のTPP交渉における姿勢が胸を張って「自由貿易の先頭走者」というには脛に傷が目立ち過ぎているのではないかと思える点だ。
例えば、日本のコメを中心とするTPPにおける条件闘争は、あれは「自由貿易」というものの真逆、まさに「保護主義」の典型例のようなものではないだろうか。コメの関税率は現在778%である。まあ、国内産業保護のための過渡的な関税が当事者同士で自主的に決められているのであるから仕方ないこととはいうものの輸入価格の8倍もの関税をかけている国が「自由貿易の先頭走者」を名乗ることに、安倍さんは矛盾を感じないのだろか。TPPにおいてもしっかりと守るべき「国益」は守る！と日本のみならずTPP交渉に参加した各国は言っているけれど、「守るべき国益は絶対に守る」というその中身に、実は「保護主義」の芯の部分が隠されている気配が濃厚だ。
今から約250年前にアダム・スミスが「国富論」で自由貿易の必要性を説いてから、保護主義か自由貿易かの論争はずっと続いてきた。
近代社会経済が飛躍的にその規模を拡大してきたことや、現在のアメリカをはじめとする経済大国がすべて自由貿易から経済発展の恩恵を受けてきたという事実があるし、ナチス台頭から第二次大戦に到る過程の社会の混乱は、大恐慌以来の世界的な保護主義の蔓延（ブロック経済）が原因だったし、今現在も経済的に低迷している発展途上国のその不振の原因が保護主義であったという歴史的事実からすると、やはり自由貿易推進しかこれからの世界の発展は望めないように思う。（アダム・スミスは正しかった！）
安倍さんの「自由貿易の先頭走者」の意気込みやよし！ではあるが、言行不一致をどう解消していくのか、そしてトランプさんをいかにして説得するのか―――日本の前途も中々大変そうだ。
（12/05/16 10:00pm）
2016年12月5日
国民的疾患なのか？
「火病」は、アメリカ精神医学会のマニュアルに「朝鮮民族特有の精神疾患」として記載されている何とも奇妙な疾患だが、怒りなどの抑制が利かなくなり大の字になって泣き叫び、多くは自傷行為にまで到るといったいわゆる「国民病」だという。
そういえば、大の大人が、人前で地面にあおむけになって泣き叫んでいる姿が時折ニュースで流れるけれどあれも「火病」という国民的疾患のなせる業なのかもしれない。
これほどの騒ぎになるのか？とちょっと首をかしげたくなる理由で国を挙げての怒りの矛先になってしまった朴槿恵大統領だが、辞任の意向があることを記者会見で明らかにしたにが尚「大統領弾劾決議」が来週中には可決される可能性があるという。
それほどの「国民の怒り」の理由（お友達の運営する団体に寄付を呼び掛けたこととか、そのお友達の娘を名門女子大に裏口入学させたこと？）が報道の限りではどうも「大統領弾劾」とは結びつかず、ピンとこないだけに、なんだか朴とも思える。韓国っていう国で生きていくことは、中々大変だなぁ〜といった感想しか持ちえない。
昨年1月の韓国就職ポータルの調査によると、韓国の会社員の90.18％が職場で「火病の経験がある」、と答えたというから、今回の朴大統領弾劾騒ぎも、国民同時発症の「火病」なのかなぁ〜と思わないではない。
折から、昨年の産経新聞の加藤ソウル支局長に対する名誉棄損事件は、大統領府が指示して「産経新聞をこらしめるため」と国際的な韓国の信用失墜の可能性すら忘れて、怒りに任せて行った言論弾圧であったことが内部文書により明らかになったけれど、これもまさに今回と同じ「火病」に大統領府がかかり「見境が無くなった」ケースなのだろう。
日本ならば、例えば喧嘩の当事者同士が、怒りにまかせてどなりあったりすれば、回りが止めに入り、その内、当事者同士も冷静さを取り戻す―――などということがあるのだけれど、今回の大統領弾劾騒ぎなどを見ていると、いわゆる「止め役」がどうも見当たらない。毎週行われている大統領府周辺でのデモの参加者が150万人だ！190万人だ！と「主催者側発表」の数字のみが韓国各紙で踊っていて、日本の新聞が報じている「韓国警察調べ25万人」といった数字は、韓国国内では一切報じられることがないという。150万だとか、190万という数字を算出した根拠は一切示されず、しかもそれらの大きな数字が各紙が事前予測として（希望を込めて？）挙げた数字とピタリ同じだ―――というのだから、こうなると、韓国のメディアはデモの煽り役になっているのでは？とも考えられる。
冷静な止め役が不在、国民全体が火病にかかっているとなれば、いかに大統領権限が強い国とは言え、朴大統領もそうそうはその職にとどまることはできないのではないだろうか。
いや、待てよ！ そういえば日本でも献金問題で首相の座を追われそうになりながら東日本大震災という緊急突発事件でその息を少しながらえ、さらに追い詰められた際には、（前首相の）宇宙人との間で鳩菅覚書といわれる「しかるべき時期がきたら辞める！」という口約束をしておきながら、国民の総スカンをくいながらもその後、半年近く辞めなかった史上最低の首相がいたことを思うと、朴さんの粘りだって結構あり得るかもしれない。
いやはや、お隣もこれからも大変そうだといささか同情してはいる。
（12/04/16 10:00pm）
2016年12月2日
古い人
かれこれ50年近い競馬歴を誇る（？）タカさんの記憶ではJRAの競馬場（府中や中山といった）に自動券売機が導入されたのは今から40年程前だったと思う。
それまでは、窓口に並んで例えば3千円を渡し「2-4千円、2-8千円、4-8五百円、以上」といった形で窓口のおばちゃん（お姉さんはいなかったと思う）に注文をすると2-4の千円券1枚、2-8の千円券1枚、4-8の五百円券1枚の計3枚と500円のお釣りを渡してくれる――というシステムだった。
そのうち、窓口の片隅に数台の自動販売機が並ぶようになったのだが、自販機となると自分で2-4千円、2-8千円―――といったボタンを押さなければならないといった手間がいることもあって、よほど機械慣れした（当時のタカさん位の）若い人しか自販機は使わず、大半の人は対人式の窓口に並んでいたものだった。
しかし、機械化というのは、時代とともに進むもので、この40数年の間に、自販機もプッシュボタン式からタッチパネル式になり、一枚の馬券で数種類の馬券が買えるようになり――マークシート方式になり、金額も1千万円迄ならたった一枚の馬券で買える（勿論、買ったことはないけれど）方式になるなどした上に、馬券の種類も50年前の単・複・連のたった3種類から現在の9種類に飛躍的に増えているのだから、40年―50年前の競馬ファンでは何をどうやって良いのやら訳がわからず、とても買えないようなシステムになってしまっている。
タカさんの家の近くにある大型スーパーに最初の自動レジが導入されたのは何年位前の話だろうか。導入当初は、対人式のレジの片隅に置かれ「お急ぎの方はこちらで！」などと書かれていたところに、長い行列に並びたくないという品数の少ない客の中でも若い人たちがチラホラ使ってはいたものの、一般の主婦たちは従来通り対人レジに並んでいたものだったのは、あの競馬場の自動馬券機の草分け時代と同じなのかなぁ〜と思っていたのだが――。
先日、代替わりして大手スーパー傘下に入ったこの店に行ってみたのだが、自動レジの台数がグッと増えていて、その自動レジにすら並んでいる客がいるのにちょっと驚いた。対人レジに比べて行列は短いかもしれないが、買物バッグをセットするところから品物のバーコードを機械に読み取らせバック詰めして清算しお釣りを受け取るまで全部自分でやらなければならない。自動レジならばポイントが倍になる――といった何らかの特典がある訳でもないのになぜ対人ではなく自動に並ぶのか―――今や、若くないタカさんにとってはちょっと理解できなかった。
考えてみると、かつて競馬場の自販機でサッサと馬券を買って、窓口にならんでいるオッサンたちを「多分、古い人にはあの機械はついていけないのだろうなぁ〜」と少し優越感をもって見ていたものだったことを思い出し、自分が40年前のあのオッサンやジイサンの世代に入っているのかも知れない――と思った次第。
しかし考えてみると今や鉄道を利用する際には切符を買うこともなくSUIKAなどの共通乗車カードを自動改札にかざすだけでよくなっているのに、いまどき自動券売機で乗車券を買っている利用客は「古い人」と見ている自分がいる。 そう思えば、今、スーパーの自動レジに並んでいる人達も、あと数十年たてば「古い人」といわれるようになるさ――とも思えるのだ。
（12/01/16 10:00pm）
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