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2023年9月
＜＜2023年：9月分 タイトル＞＞
09/29 東京都心 09/28 マスク雑感 09/27 ふるさとの山 09/26 街路樹伐採 09/21 酒と人類 09/20 大学は出たけれど
09/19 お国ことば 09/14 五感 09/13 外圧なしでは 09/12 下駄占い 09/11 対中感情 09/08 食べ放題 09/06
インディアンサマー 09/04 バスケットボール 09/01 関東大震災100年
2023年9月29日
東京都心
江戸川川沿いにあるタカさんの家は、いってみれば千葉県の一番外れ、東京に一番近い所にある。
天気予報を見る時、千葉県の予報を見るより思わず東京の予報を見る方が多いのは、天気予報で「東京では」という場合、千代田区の北の丸公園の予報ということであり、北の丸公園は、杉並や練馬、あるいは多摩地区の都民よりは、よっぽどタカさんの家からの方が近いのだから、たかさんが「千葉では」の予報ではなく「東京」をみるのは正しいはずだ。
海外に行った時も‘where did you come from?’と聞かれればChiba,Japanと言っても相手には通じないだろうし、話がややこしくなりそうだから、Tokyo,Japan と言って済ませてしまうことが多い。
もう何十年も千葉に住んでいるタカさんだが、千葉に対しては随分、失礼なことをしてきたような気もしないではないが。
そんなタカさんに比べれば、アメリカ人の郷土意識というか、ふるさと意識の強さには、いつも感心する。というのもラスベガスのブラックジャックテーブルで隣りに居合わせたアメリカ人に‘where did you from?’と聞くと誰もが、町の名前と州名を答える。例えば、Jefarson,Iowaという具合に、その町が小さな田舎町であってもだ。
大学時代クラスメートが「タブセ」出身だといういうので「それどこ？」と聞いたら「お前、タブセを知らないのか！」と思い切りバカにされたがことがあったが―――日本でも郷土愛の強い人は多いようだ。
もっとも言い訳させてもらえば、最近というか昔から千葉県は、知事やら国会議員に多くの汚職議員がいて（最近、詐欺と収賄で起訴された秋本議員も千葉だ）、県政界ぐるみの汚職の話題で有名な広島とダーティーさでは双璧だから、なんとなく「千葉」には、触れたくなくなっているのかもしれないが―――。
先日テレビの天気予報を聴いていたら、「先ほど、都心の雨は上がりましたが―――」といっていたが、タカさんの街では朝から雨など一滴も降っていなかった――――やっぱりタカさんの街は「東京」ではないようだ。
（9/28/23 10:00pm S.T）
2023年9月28日
マスク雑感
日本人は、相手の表情は、その人の「目」をみることで察するが、西洋人は「口元」をみることで読み取るといわれている。
確かに、外人は目元を隠すサングラスをすることに抵抗はないが、日本ではサングラスをした人をみると表情が読み取れないから「何かうさん臭そうな人」と思ってしまいがちだが、マスクをしている人には抵抗感が少ないといわれる。
今日も、メジャーリーグの野球中継をみていたら、観客席でマスクをしている人は皆無だったが、日本のプロ野球中継を見ていると観客の約半分から1/3はマスクをしていた。さすがにベンチでマスクをしているのは、日ハムの新庄監督位なもので（歯並びが悪いから――なんていう説もあるとか）その他では、スタッフらしき人物が少しマスクをしている位で、コーチも選手もマスクはしていない。彼我のマスクに対する考え方の違いは、こんなところにも出ているようだ。
かつては日に何回も県別、いや市町村別のコロナ感染者数の発表が行われ、皆がパニック状態になっていたのに、今やそんな感染者数の発表も新聞の片隅にも載っていないほどで、ましてやアメリカではどうなのか、欧州ではどうなのかなんて、全く知りようがないほどだ。
100年前のスペイン風邪は、世界中で多数の死者をだしたものの約2年でウソのように消えてしまったのに比べれば、新型コロナの場合、流行の始まりからすでに4年が経つがまだくすぶってはいるのは、世界人口が100年前の4倍になっていることや、交通事情の発達なども関係してそうだし――――抵抗力の弱い高齢者率が100年前に比べて増えていることも関係してそうだ。
幸いにしてにしてコロナにもインフルにもかからずワクチン注射の後遺症にも一度もなっていないタカさんだが、何回目かのワクチン注射の通知がきていたので、念のため受けておこうと思っている。
（9/27/23 10:00pm S.T）
2023年9月27日
ふるさとの山
週末二所ノ関部屋の千秋楽祝賀会に出席のためにつくばに行って一泊したのだが、つくばエクスプレスに乘ってつくばに近づくと車窓から筑波山が見えた。晴れた日に時折遠くに富士山が見える程度で、基本的には山の見えない湾岸に住んでいる身としては、なんだかほっとした気分になった。
何年かミシガン湖沿いの見渡す限り平地のシカゴに住んでいてから、三方を山に囲まれたロスアンゼルスに移ったときに感じたホッとした気分を思い出したが、国土の7割が山という日本に住んでいる日本人の一人として、シカゴのように見渡す限り湖とコーン畑がどこまでも続く土地にすんでいるというのは、なんだか天を支える柱がないような不安感のようなものを感じてしまいロスを囲む三方の山や、あるいは「常に陸」という意味の常陸の国をどっしりと支えてくれている筑波山に感じる安心感というか信頼感は、日本人の多くがもつ感覚ではないだろうか。
日本のほとんどの地にはいわゆる「ふるさとの山」というものがある。タカさんが小中時代を過ごした鹿児島には桜島や霧島連山があり、北海道の旭川には大雪山、生まれた鳥取には大山がある（米子で暮らしたタカさんの祖父の俳号は「遠山（えんざん）」だった）
信州に行けば北アルプスの山々、山梨ならば南アルプスや八ヶ岳、津軽ならば岩木山（お岩木やま）といった具合にふるさとという言葉と山は切り離せないところが多い。しばらくぶりにふるさとを訪ねて、ふるさとの山をみると「ああ、帰ってきたなぁ～」と思う人は多いのではないだろうか。
湾岸育ちの孫たちにとってふるさとの山はあるのだろうか。まあ敢えて問えばやっぱり富士山と答えるのだろうか？今度会ったら聞いてみよう。
（9/26/23 10:00pm S.T）
2023年9月26日
街路樹伐採
街路樹が数メートルにわたってないところがあったので、思わず「こんなところにビッグモーターがあったっけ？」とおもわず辺りをみわたしてしまった。
ビッグモーターが店舗前の、街路樹を勝手に伐採していたとかで東京都やら県庁やらが告訴する騒ぎになっているとか。
画像で見ると、ビッグモーターの店舗前の街路樹は数十メートルに亘って軒並み撤去されており、車道側からも店の所在が分かり易くなっている。
確かに都市美観とか環境保護の意味からは必要な街路樹並木も、店舗の所在が見えにくいという問題があるかもしれず、中古車販売やコンビニなどにしてみれば邪魔な代物に思えるから、勝手に伐採したくなるのかもしれないが―――街路樹は、公共の所有物であり、公共ということはすなわち我々の支払った税金によって植えられ、メンテナンスされているものだから、これを勝手に伐採してしまうなどということは、税金が彼等の私利私欲のために盗み取られたようなものともいえる。
この街路樹伐採問題、昨日今日起きた問題ではなく、古いものでは10年程前から行われたものだという。犯罪は10年も前から行われていたとなると―――街路樹を管理する都や、県は一体何をしていたのか―――と思う。
小池都知事もビッグモーターを告訴する！とかなんとか騒いでおられるようだが、都民にかわって街路樹をメンテする仕事をやっているはずの都の道路局（？）なり環境局（？）なりあるいは公園局（？）なりの長である、都知事自身に被害者面をする権利はないようにも思うが――そのことを指摘するマスコミは皆無だ。
ジャニーズで未成年者に対する性被害が、もう50年以上に亘っておこなわれていたことは、NHKを含むテレビ業界、全国紙や雑誌社などのマスコミ業界でも、知られた事実であったのに、皆が見て見ぬフリをしていたことがBBCの告発から国際問題にまで発展し、日本の恥を世界にさらしてしまったが―――、ビッグモーターなどの中古車業界と、損保ジャパンなどの保険業界がグルになって顧客を騙していたことも、ようやく明るみに出て大騒ぎになるまで、だれも問題視せず、この街路樹伐採も10年以上放置されていたことも結局、日本のいい加減さや、恥ずべき「見て見ぬフリの文化（？）」だということなのだろう。
（9/25/23 10:00pm S.T）
2023年9月21日
酒と人類
サンフランシスコの北50キロほどのところにあるナパバレーはカリフォルニアワインで有名な土地だけあって、ワイナリーが多くあるが驚くのが見渡す限りのワイン畑の広大さだ。全米一のワインの産地であるカリフォルニア州だが、その2/3を占めるのがナパだと聞いて頷けた。
ローマ時代の沈没船の積み荷の中から、ワインを詰め込んだアンフォラという名の壺が大量に出て来たり、日本の酒蔵に行っても夥しい数の酒樽の数に圧倒されることがあるが、人は古代から信じられないほどの量の酒を熱心に造り、飲んできていて、ある意味それが人類の文明を築いてきているとさえいえる程だ。
人々が古代からこんなに酒作りに熱心に取り組み、大量につくられ飲まれてきた理由の一つには、ワインにしろ、日本酒にしろ酒は、酵母という自然の力を借りることによって比較的簡単にできてしまうところにあるのかもしれない。
例えばワインは、ブドウを潰して発酵させその上澄み液から作るのが基本で、日本酒にしても蒸米に酵母を混ぜて発酵させドブロクを作りそれを濾して作るという訳で、いずれも最初の工程は酵母菌がやってくれるのだから、初期の段階では、人がかかわる行程は余りないともいえる。
そんなに簡単に大量につくられる上に人々に好まれ、ある種必需品とさえいえるとなれば、為政者がここから税金をとろうと考えるのは、至極当然だ。
例えば缶ビール（３５０ｍｌ）の場合70円、ワイン（750ml）の場合60円の税金がかかっているが、ビン代や缶代とか輸送費、流通費、取り扱い店の経費や儲け、広告宣伝費などのコストと税金を除いた、いわゆる工場原価は実に微々たるものだ。
終戦直後ある農村では、村のほとんどの家でどぶろく作りが行われていたが、時々県の酒税事務所から役人が密造の抜き打ち摘発に村をガサ入れに訪れた際には、やはり村人である村役場の職員がサイレンを鳴らして村人に知らせた為、村を流れる川が急にどぶろく臭くなったとか。
自分達で簡単に作れるものを、理不尽に禁じて酒屋で買わなければいけない等という制度に村人はひどく憤っていたのだろう。
ローマ時代のワインの値段はいくらだったのだろう、天の岩戸前で神様たちが飲んでいた酒はいくらだったのだろう―――酒税はどうなっていたのだろう――――等と思った。
（9/20/23 10:00pm S.T）
2023年9月20日
大学は出たけれど
戦後のベビーブームの最中には年間270万人の赤ん坊が生まれている。その後出生数は徐々に減り続けたとはいう物の第2次ベビーブームの1970年代初頭でもまだ毎年200万人を超す赤ちゃんが生まれていた。
それが2000年頃には年間100万人程度に落ち込み、2015年には遂に100万人を割り込み、ここ数年はコロナによる婚姻数減などもあったからだろうか年間80万人を割り込むような少子化が続いている。
ローマ帝国が衰退した理由は色々あるが、社会が豊かになり市民が享楽的な生活を送るためにはと、子どもを欲しがらなくなり少子化が進んでしまった結果、兵士不足に陥り帝国維持のために、当時北方から流入してきていたゲルマン人を大量に傭兵として雇った為、その傭兵隊の隊長であったオドアケルが西ローマ帝国をほろぼしてしまったのだ―――と言われている。
中国も人口減が始まっておりそれが最近の中国社会・経済の低迷の一要因だといわれているが、人出不足が言われ外国人労働者を大量に入れなければ、人出不足によって社会が成り立たなくなりつつあるともいわれている日本もローマ帝国や中国の衰亡の道を歩むのだろうか。
しかしそんな中、日本では年間出生数は激減しつつあるのに、戦後から一貫して大学生数は増え続けている。今や大学全入時代などともいわれ大学進学率は、男女ともに50％を越しており、これは50年程前に比べても倍増の数字だ。
出生率が半減しているというのに、大学進学者数は倍増しているというのだから、若年労働人口が激減するのも確かに数字上からも明らかだ。
中国では大学進学率が急増したものの、その卒業生の就職先がなく、卒業しながらも無職のままで親元で何もしないでいるいわゆる「寝そべり族」が卒業生の約5割に達しているという。中国当局はこの都合の悪い統計数字の発表を止めてしまった等という、共産党政権ならではのことが起きている。
日本でも中国のような、「大学は出たけれど―――」という状況が景気次第では起きないとは限らないが、その一方で外国人労働に依存せざるを得ないという労働のミスマッチ状況はすでに起きている訳で―――なんだか、この先に大きな大学卒業生破綻が起きそうな不安が漂っているように思えなくもない。
（9/19/23 10:00pm S.T）
2023年9月19日
お国ことば
福島でテレビの天気予報を見ていたらローカル予報になった時、区分が「浜通り、中通り、会津」の3つになっていた。
県を分けるにあたってこの3地区に分けたのは、おそらく県の海より部分（浜通り）、山奥（会津）、真ん中（中通り）の天気がそれぞれ大分違うからという理由があるのかもしれないが、県制がひかれる前の藩が違っていたから（？）といったなにか歴史的理由があるからなのかもしれない。
鹿児島などでは、薩摩地方と大隅地方、そして奄美地方（島嶼部）といった区分があったがあれも旧薩摩藩と大隅藩の違いとか、何か歴史的理由から来ていたような気もするが――今はどうなっているのだろうか。
県によっては同じ県なのに意外と仲が良くない県とか（名前を挙げると差しさわりがあるので控えるが）、言葉（方言）まで違っている県なんていうのも意外と多い。この辺の理由を探ってみるのも結構面白そうだが、長野県のように一部の県民は長野県という名前ですら気にいらないという地方もあるらしく今でも県全体のことを言う時には「長野県」ではなく「信濃の国」と言っている人もいるというから、結構その違いには何か根深いものがありそうだ。
明治になってから廃藩置県が行われた直後は3府302県あった府県の数が、その内に3府72県、そして現在は、1都1道2府43県になっている訳だからわずか150年程の間に、ものすごい行政合理化が行われた訳で、庶民はその改革のスピードにまだまだ追いついていけていないということなのかも知れず―――その名残が今でも県レベルの天気予報区分に残っているのかもしれない？
方言にしてもその県内ですら微妙に違う、あるいは全然違う――なんていうのは今でもある。従って方言などというよりは、「お国ことば」と言った方が、なじみがあるという感覚を持つ人は多い。
石川啄木に「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」という歌があるが、お国ことばを聴いた時に、一気に幼き日々を思い出す都会人は結構多いのではないだろうか。
（9/18/23 10:00pm S.T）
2023年9月8日
五感
コロナの後遺症で味覚、あるいは嗅覚をなくして困っている人がいるという。味覚を失うと何を食べても砂を口に入れているような感覚になり、物が食べられなくなったという話もあるようだが、想像するだけでもこれは辛そうだし、臭いを感じなくなれば食事が楽しめないばかりではなく、ガス漏れも感じられない等と即、命の問題にもなって来る。
人には、嗅覚、味覚の他に視覚、触覚、聴覚の五感が備わっていていずれの感覚も生きて行く上では極めて大切なものだ。
人類の祖先がまだアフリカのサバンナでか弱い生物として生きていた時代には、我が身をあらゆる危険から守り、逃げる必要があっただろうから、現代の我々以上に五感が発達していただろうし、第六感といわれる危険予知の感覚もきっと優れていたに違いない。
世界一安全な国ともいわれる現代日本にいると、それほど敏感に四六時時中、サバンナのシマウマのように神経を張り詰め五感を研ぎ澄ませている必要もないから、段々と五感が鈍くなってきているかもしれない。
鈍くなりすぎてコロナ後遺症みたいな症状になってしまうのは大問題だが、逆にこの感覚が異様に研ぎ澄まされてしまうというのも、街には騒音が満ち、排ガスなどの公害の臭いのみならず、混みあった人々の体臭やら、芳香剤だの柔和剤、あるいは香水をつけまくった厚化粧の女性が多い都会では、これはこれで生きて行く上で大問題だ。
海外ではエチケットとして香水だとか、オーデコロンをつけている人が多いが、なぜか体臭が少ないと言われる日本人の場合、この香水の臭い（香り？）に弱い人が人口の1/3近くいるという。
臭いに敏感な日本人には、軽い体臭ですら気にする人が多いというが、トイレの芳香剤ですら一番の売れ筋は、シトラスの香りでもフローラル系の香りでもない、「無臭」だという。
そういえば、タカさんもアレルギー体質もあって、香りのついたシャンプーは使わないし、石鹸はもう数十年も前から臭いのない固形のベビー石鹸を使っている。
そうそう、禅寺にいたこともあるタカさんは、禅寺の山門に掲げられている「葷酒山門に入るを許さず」の内、酒の方はゆるして（許し過ぎて）いるが、葷（ニンニクなどの臭いの強い野菜）の方は今も食べないでいる。まあ、これは単に好き嫌いの問題かもしれないが。
（9/14/23 10:00pm S.T）
2023年9月13日
外圧なしでは
ペリーの黒船来航があって初めて二百数十年続いた鎖国が解けたこととか、敗戦という外圧によってやっと軍国主義が終わったこと、あるいは近年でも外圧によって種々の産業構造が変わらざるを得なかったこと等々、日本という国は外圧がないと変われない国、変わらない国というイメージが強いのは民族的体質とさえいえるのではないだろうか。（考えてみれば、7世紀に、白村江でめっちゃ負けしてから大慌てで税制を整え戸籍制度を整備、水城や山城を整備して防衛体制を固めたことだって外圧による大変革だ）
数百人にも及ぶ未成年者に対する性的暴行が50年以上も続いていて、20年も前には最高裁でこの性的暴行の蛮行が事実であると認定されているというのに、日本の大手新聞社から公共放送のNHKや民法テレビ局まで、全てが無視していたというとんでもない事実が明るみにでたのも、被害者がイギリスの公共放送BBCで訴え、これが3月に英国で放送されたという、いわば外圧によってやっと問題になった事で、世界的にも知れ渡り、日本という国自身の隠ぺい体質をさらけ出してしまった。
3月の時点でこれほどの大問題になっていたにも関わらず、NHKがその検証番組を放送し、いわば形ばかりの懺悔をはじめたのですらその6か月後である。しかもその懺悔ですら、実に不十分できわめて言い訳がましいのは見て見ぬフリをしていたスタッフが全員残っているからだろう。
ジャニー喜多川の会社という意味の「ジャニーズ」という企業名は、残したままで被害者の救済に誠意をもって当たります、などと言う新社長等幹部は、皆「性的暴行の話は、うすうす知ってはいた」というジャニーズのメンバー、いわば身内だし、この企業の株式の100％は、ジャニー喜多川の姪っ子の元社長がもったままだ。これって企業コンプライアンスの原則からいったら完全にアウトだ。しかし、このことすら日本のマスコミも、経済界とやらさえも何も異論をはさまないのはどういう訳だろう。（また、この辺りもBBC辺りの外圧に言ってもらいますか？）
そもそも一番おかしいのは最高裁がジャニー喜多川の性的暴行を20年以上前に認定したというのに、日本の警察は50年以上に亘って行われ続けた少年に対する性的暴行を捜査したことすらない、という事実だ。
ジャニー喜多川が、一度でも性的暴行で逮捕されていれば、彼の蛮行（犯罪）も止んだかもしれないし日本の芸能界も少しは浄化されただろうに。
これからも外圧なしでは日本は変われないのだろうか？
（9/12/23 10:00pm S.T）
2023年9月12日
下駄占い
ケイタイに頻繁に「強い雨雲が近づいています」という警報が入る。妻から夕方の水撒きが毎日義務付けられているので、この警報があるとひそかに「今日は水撒きをしなくて済む」とひそかに期待してしまうのだが―――、毎日の天気予報と同じでこの警報が的中することは10回に1回もない――要するに、ほとんど毎回ガセである。
「線状降水帯が発生」「どこそこで大雨」「洪水が起きた」というニュースが毎日踊るが、被害にあわれた方はまことにお気の毒だが、この夏、タカさんの街では、雨が降らず、どこの家も生け垣や花壇の水撒きが大変で水不足だというニュースもある中、水道料金はどの家でもかさんでいる位だからたまには「強い雨予報」も当たってほしいものおだ。
それに、被害がでるほどの雨が降れば、これは勿論ニュースになるが、雨が何日も降らないで水撒きが大変だという話は、タカさんの街は農業をしている家もないからニュースになりようがない。雨雲予想に裏切られてがっかりしたタカさんがバカを見ただけの話だ。
そういえば、ロスにいた時、かなり大規模な山火事があってハリウッドの奥の方で何日間が山や一部住宅が燃えたとき、この山火事が日本でも伝えられたようで、孫を心配する日本の両親から「大丈夫か？」と電話があった。遠くの山が燃えているのが、夜になると見えてある意味では綺麗だったが、勿論何十キロも離れたところの山火事だから、何の心配もなかったのだが―――日本のニュースではまるでロスが山火事につつまれているかのように放送されていたようだ。
考えてみれば「ロスアンゼルスで大規模な山火事！」はニュースになるが、「大ロスアンゼルスの人口のほとんどには被害なし」というのはニュースになりようがない。
頻繁に出される雨雲警報も、確かにこれとそっくりで、「警報は10回空振りでした」というのはニュースにならないのだ。
昔は天気予報の精度も悪く、下駄を投げて天気を占う「下駄占い」とどっこいどっこいなどとも言われていたものだが、最近は天気予報の精度もよくなってきているとは聞くが、雨雲レーダーだとか線状降水帯予報などというかつては無かった機器が導入されたものの、まだその精度が安定していないのか、下駄占いの時代のようにタカさんの天気予報に対する信頼度は、全く上がっていない。
（9/11/23 10:00pm S.T）
2023年9月11日
対中感情
中国経済の不調が深刻化している。元々中国経済の活況は鄧小平が主導した「改革開放」路線に基づいて、安い労賃と巨大な市場というエサにつられた日本を含む外国資本が投資する事によって成り立っていた面が強かったが、習近平政権になってからの政治優先の経済運営や、コロナなどもあって不自由な中国市場を嫌った多くの外資が中国から引き上げはじめたことで、一帯一路構想なども金欠状況に陥り、一気に勢いを失ってきていることがこの経済深刻化の原因だ。
いわば中国では長く続いてきた経済のバブルがはじけつつある状況といったところだろう。例えば大卒の若者の就職率が50％を割ってしまうとか、地方政府の資金源であった大手不動産企業が次々に破綻し、莫大な資産崩壊が起きるといった信じられないような数字も出始めているが、共産党の一党独裁の国だけにしばらくの間は、統計数字をごまかすとか発表を止めるといった信じられないような弥縫策や、果てはやるべき破綻処理をしないでいわゆる「放置プレイ」を続けるといった自由主義経済国では信じられないようなことを国ぐるみでやっているのだから、しばらくは持つかもしれないがいずれは経済破綻、ひいては国家破綻もあり得る状況になりつつある。
まだ、引くに引けないところまで中国にのめり込んでしまった企業のなかには往生際悪く中国にとどまっているところもあるが、多くの企業が一刻も早くと中国から雪崩を打ったように逃げ出している状況では、中国経済が以前の勢いを取り戻すには、共産党政権、少なくとも習近平体制が変わるまでの相当の長い年月がかかるだろう。
GDPも日本を抜いて世界第二位に躍り出ていずれアメリカをも抜くだろうといわれていたが、習近平体制の強権政治によって、世界を敵に回し、今やロシアと北朝鮮だけが頼りという状態では、アメリカを抜くことなんて、もはや絶望的とさえ言われている状況だ。
共産党独裁のおかげでこんな状況になってしまっては、気の毒なのはそのとばっちりを受けている善良なる中国国民（あの国では中国人民というらしいが）だ。
世論調査では、日本人の対中感情は近年とみに悪くなってきているというから、やはり政治が絡むと、どうしてもその国に対する好悪の感情がおかしくなってしまうのは、かつてボルシチやピロシキ好きでロシア文学にのめり込んでいた日本人の多くがウクライナ侵攻以来、ロシア嫌いになってしまったのとそっくりだ。
（9/10/23 10:00pm S.T）
2023年9月8日
食べ放題
一流ホテルから居酒屋まで「食べ放題」スタイルが人気だ。食べ放題には追加料金でアルコール飲料の「飲み放題」も注文できるようになっており人手不足を補う手段としても客寄せ効果的にも店側にも相当メリットがあるようで、家族単位から大人数までの客で結構賑わっている。（あんまり、一人客で食べ放題、飲み放題を注文する人は見かけない）
中には、よくあんな料金でやっていけるものだと思う位に料理の品数も、質も良い「食べ放題」もあるが、そこはそれ若い男性の団体、中には相撲取りのグループの客相手でさえ、店側の出血サービスに終わったなんていうことはないと言われるの。
「食べ放題、飲み放題で店側に勝つ方法」なるものがネットにでていたことがあったが、それにも結論的には「食べ放題では、普通の人の5-10人前食べて店側の予想を越すことは可能だが、それでも店を潰すほど食べるのは無理、まして、飲み放題では体を壊すほどまでの量を飲んだとしても、酒税のことを考えれば、飲めば飲むほど国の税収が増えるだけで、国には勝てない」なんて書いてあったから――やっぱり素人が資本主義や国家に勝とう、なんて大胆なことは考えない方がよさそうだ。（まあ、そこまで大げさに考えて、飲み放題、食べ放題に行く人はいないが）
ラスベガスで何日か泊る時、朝食はもっぱらバッフェ形式のところに行っていた。各ホテルカジノが客寄せの目的もあって、豪華な品揃えのバッフェを競っていたので、ラスベガスストリップのホテルカジノに何泊かする時には、毎朝違ったバッフェの食べ歩きをしたものだったが、あれもそこそこ若かったからできたことで、高齢者になってからはとても朝からあんな量を食べるなんて―――考えただけでもおじけづく。
そうそう、エビ、カニが大好物の妻は、朝から山盛りに提供されているエビ、カニに何度か足を運んでいたが、エビ、カニが苦手なタカさんは、もっぱら好物のオムレツなどの玉子料理やベーコンやウィンナーなどで喜んでいたのだが―――聞くところによると、エビ、カニも玉子も原価は非常に安い物なので、提供する側にしてみたらそんな料理で喜んでくれる客は、「シメシメ」という程のカモだったというから――タカさん夫婦は、カジノでも、食べ放題にしても、昔からどうも負け組だったようだ。まあ、それで喜んでいたのだから全く文句はないが―――。
（9/08/23 10:00pm S.T）
2023年9月6日
インディアンサマー
アメリカでは9月の第一月曜日はレイバーデイの祝日だが、この日を含めた週末からの4日間は連休となり、それと同時に「夏の最後の週末」として各地で農業祭などが盛んに行われる。
このレイバーデーホリデーに、カリフォルニアでも、シカゴでも家族で、ステートフェア（州祭）に出かけていったが、いずれも牛の品評会や収穫祭のようなことを大々的にやっているのに出くわした。
この時は、ロスアンゼルスやサンフランシスコも、シカゴも都会のイメージを持ちがちだが、アメリカは、基本は大農業国なのだなあーと感じたのは、ステートフェアには夥しい数の牛や豚が品評会に出されており、ロデオ大会などの西部劇を彷彿させる催しに出場者のみならず観客も嬉々としていることだった。
ロデオ大会に、出場する男たちは、マッチョでワイルド揃い―――おそれを知らぬ者ばかりだったから、彼等と比べたら体力も体格も格段に劣る日本人が数十年前に、よく戦争なんか仕掛けたものだ―――負けるのも当たり前だを――等と思ったものだった。
夏の終わりの週末、という割には、この頃はカリフォルニアでもイリノイではインディアンサマーと言われるめちゃくちゃに暑い日がよくある。その暑さたるや、寧ろ7月、8月の盛夏よりも暑いのではないかと思うほどで、あの頃はタカさんも若かったから耐えられたものの、今だったら多分熱中症で倒れていたかもしれない。
インディアンサマーが来ると、もう夏は終わり、一気に涼しくなるということが言われていてシカゴなどでは、9月も中ごろになると一気に朝晩は暖房が必要な日がある位だし、シカゴのゴルフ場も、大体どこも9月末ではクローズのところもでてくる。9月も末になると、ゴルフ場でゴルフをやっているのは、日本人か韓国人だけだったように記憶する。
暑い盛りには余りにも運動量が激しくてできないフットボール（NFL）のシーズンも始まる。
9月に入っても暑い日が続く日本だが、この暑さはインディアンサマーなのか、それとも地球温暖化のせいでまだまだ続くのか―――願わくば、インディアンサマーであって欲しいものだ。
（9/05/23 10:00pm S.T）
2023年9月4日
バスケットボール
中学では学校に併設されていた寮に入った。寮生は、放課後には何かクラブにでも入らないと時間を持て余すということでほとんどが何かのクラブに入った。
一番やりたかったのは野球だったが、残念ながら野球部は無かったので、背が高かったこともあって先輩からバスケット部に入らないかと勧められた。
バスケットと聞いて当時売り出し中で、人気があった石原裕次郎が学生時代バスケットをやっていという話もあって、なんとなく恰好よさそうでもあったから、バスケット部に入り、熱心にやったものだった。
アメリカに駐在していた時代、NBAはシカゴ・ブルスの全盛期で、たまたまその時の駐在地がシカゴだったこともあって熱心にバスケットの試合を観に行っていたこともあった。
今、世界一競技人口が多いスポーツといえばバスケットで4.5億人と、2位のサッカーの2.5億人、3位のテニスの1億人を大きく引き離しているし、決して平均身長が高い訳でもない日本でさえ、サッカーの96万人に次いで第2位の63万人もの競技人口がいる人気スポーツだ。
これほど競技人口が多いのにバスケ、特に男子バスケの地上波放送がついぞなかったのは、八村や渡邊雄太のようにNBAで活躍する選手はいても、日本で活躍する日本人選手、チームが少なかったからだろうが、久々に地上波でバスケ中継をやっていたが、これは日本の男子バスケが、パリ五輪の出場権をかけたワールドカップ予選で勝ち進んでいたからだったらしい。
カーリングで日本女子チームがオリンピックで活躍しはじめた2000年代に入ってから、それまでほとんど知られていなかった競技なのに、日本でもにわかにカーリング熱が高まったようが、バスケットもカボベルデ（どこにある国かも知らない人が多かった）に勝った2日の試合は、千葉ロッテマリーンズが、ボロ負けしてフラストの溜まっていたタカさんも久々にテレビで観戦したが――――やっぱり60年近く前に熱心にやったことのある競技ということもあって、思わず血が騒いだ―――。
それにしても、渡邊雄太選手の身長が206cmと聞いて、さすがにこんな身長の高さの日本人は60年前にはいなかったろうにと今昔の違いに驚かされた。
（9/03/23 10:00pm S.T）
2023年9月1日
関東大震災100年
大正12年の9月1日に起きた関東大震災から丁度100年だという。母は大正11年生まれだったから彼女が一歳の時に起きた大地震だということになる。
生前、母から聞いた話では、大震災当時の記憶は全くないが、当時本郷に住んでいた母の一家も、震災時の火災に巻き込まれ、彼女は母（タカさんの祖母）におぶわれて逃げる内に、彼女の着物の肩付近に火の粉が飛んできて瞬間燃え移り、彼女は肩付近に火傷を負ってしまったという。娘の肩に火傷の痕が残ってしまい、娘を傷物にしてしまった―――と祖母は死ぬまで気に病んでいたという。タカさんが小学生だったころに、一度母がその肩口の火傷の痕をみせてくれたことがあったが―――あれも多分、何度目かの震災記念日前後の事だったように思う。
関東大震災の死者は、10万人に上るが、その内の約9万人が火災によるものだという。下町の本所や両国などで特に火災による死者が多かったという記録が残っているが、母の話からすると山の手の本郷、小石川あたりでも火事が起きていて、人々は逃げ惑っていたということのようだ。
当時、大正8年からはじまって45万人の死者をだしたというスペイン風邪の流行がようやくおさまったころで、この大震災が起きたという歴史をみると、コロナがおさまりつつある昨今、再び大震災がおそうのではないか―――などという「歴史は繰り返す」というジンクスが、ふと頭をよぎるが―――。
「天災は忘れた頃にやってくる」といわれるが、震災という天災に、抗いようがないか弱い人類の一員である以上、万一の際の準備と心構えだけは、備えておきたいものだ。
（8/31/23 10:00pm S.T）
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