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2022年11月
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11/30 冥想と禅 11/29 魅力度低下 11/28 テスト、テスト 11/25 金満ワールドカップ 11/24 飽食と飢餓 11/21
知能指数 11/18 おばちゃんと呼ばれた時 11/17 80億突破 11/16 負け癖 11/15 朝刊ロス 11/14 中間選挙 11/09
責任をとらない 11/08 忘年会新年会 11/07 ブラック・ライブズ・マター 11/04 内陸国のDNA 11/02 文化の日 11/01 運転免許返納
2022年11月30日
冥想と禅
オーム真理教が、ヨガ教室から始まったことで一時期うさん臭い目で見られていたヨガだが、今やスピリチュアルだとか瞑想のブームとも相まってすっかり持ち直しているのだとか。
仏教にせよキリスト教、イスラム教など多くの宗教にとって瞑想といわれるものがつきものなのはなぜなのだろうか。
タカさんはそちら方面の体験や経験はないが、敢えていえば10代の時に数カ月間、曹洞宗の禅寺にいたことがあり、お寺の方丈さんが、よく座禅を組んでおられるのを見ていてやってみようかとちょっとあこがれたことはあった。
禅宗には主に臨済宗と曹洞宗があるが、臨済の禅では、「公案」といわれる問題を与えられ、これを座禅を組みながら、ひたすらその答えを考えるが、曹洞宗の禅は、「只管打座」といってひたすら無念無想で座り続ける、というもので臨済禅とは異質な物のようだ。（聞きかじりでしかないので、ちがっていたらご容赦乞う）
瞑想の方は、世界にはヨガをはじめ実に様々な方法があるようで、おなじ瞑想でも、より宗教的実践の意味では、深い精神性を表す「冥想」のほうが訳語として適切であると主張する一派などがあるし、美容や精神安定あるいは、健康志向の一派まで実に様々あるようだ。
修道院などで修道女などが、ただひたすらにぐるぐると歩き回っていたり、修験道で山伏が山道をひたすら歩きまわっているのも、一種の瞑想の類だとも思われるが―――あれも冥想の一種なのだろうか。
身体が固くて正座は勿論胡坐さえも長い時間持たないし、なにごとにもあきっぽい性格のタカさんには、冥想も座禅もやっぱり無理だとは思うが―――。
(11/30/22 10:00pm)
2022年11月29日
魅力度低下
アメリカの民主党は歴史的にはともかくリベラル政党と言われる。大きな政府を標榜してどちらかと言えば社会福祉に熱心なところからそういわれるようだ。小さな政府を標榜して極力政府の介入を排除し、何事も「自助努力」で解決すべし、とする共和党が保守政党と言われるのに対して、なるほど民主党はリベラル政党というしかないのかも知れないが。リベラルという概念は複雑で一概にこれがリベラル、と言い切れない面を多数持つ。（もちろん、保守だって極めて複雑で一概に「これが正統の保守」と言われるものがきちんと決まっているわけではないが）
アメリカ民主党もその複雑さを抱えている。例えばバイデンが大統領候補になった予備選の段階では、サンダースという社会主義者を自認する候補が民主党員の約15％の支持を集めた。バイデンがダブルスコア以上の支持を集めて勝ったものの、今も民主党支持者の少なからぬ割合の支持をサンダース的な考え方が占めているのが実情で、トランプという鬼っ子を抱えて、今一つ党内がまとまらない共和党同様に、民主党も鬼っ子を抱えているといえる。
民主党は大きな政府を標榜していることもあって、労働組合の支持を得ることが多かった。労働組合は「働くもの権利」を求めて団結しているという建前で、それが資本家の側すなわち保守派と対抗する立場であるという建前につながっていたのだが―――。
移民に寛容な民主党政権が打ち出した人権主義に基づく、移民受け入れ政策によって押し寄せる合法、不法の大量の移民によって今までの自分達の仕事のチャンスを奪われている―――と不満を持つ労働者階級の恐怖心や不満の声を生み、民主党の岩盤支持層だった「貧しい労働者階級」や「中産階級」の少なからぬ離反を招いてしまったことは否めない。
民主党を離れたそういった不満層は、「国境に壁を作って不法移民をシャットアウトせよ！」と叫ぶ共和党のトランプに流れた、すなわち労働者の多くが共和党支持に鞍替えしたということがあったようだ。
しかし、民主党の約15％は、「移民は広く受け入れるべきで、不法移民と言えども退去させるのは人道に反する」というサンダース流のリベラルがいて、民主党としてはこの15％を無視するわけにもいかず、バイデンの対移民政策は相変らず身動きが取れない状態だ。
円安が進み外国人にとっては日本は以前ほどには魅力のない国になっているというが―――おかげでしばらくは日本では、アメリカのような移民問題に悩まないで済むかもしれない。
(11/28/22 10:00pm)
2022年11月28日
テスト、テスト
マイクがちゃんとはいっているかどうかを試す時に「あーあー、テスト、テスト！」などというように、テストとは、すなわち本番前の「試し」である。
オリンピックのテスト大会で電通と組織委員会が組んで「談合」を主導した疑いで当局の捜査が入った。まあどう考えても「試しの大会」で談合があったとなれば、「本番の東京五輪では談合はありませんでした」という訳は無かろうと思うし、もしこのままテスト大会の談合捜査だけで終了となってしまえば、世間はみな、どこからか、何か大きなもみ消しの圧力がかかったに違いない！と思うだろう。
組織委員会の高橋元理事が4度も逮捕され、数々の不正で取り調べを受けているが、報じられるところを聞く限りでは、あきれるばかりの悪行が堂々とまかり通っていたようだ。まあ、これを聞いた時点で誰もが、電通や組織委員会が何も絡んでいないとは思っていなかったに違いないが―――。
それにしてもオリンピックに限らず、世界のそして日本のスポーツ界にはどうしてこう次々と利権に絡む、不正だ、スキャンダルだが頻発するのだろう。大はIOCの歴代会長がらみの国際レベルの疑惑から、小は体育団体の個人会費のチョロマカシや持ち逃げまで、不正が報じられる度に、「純粋なアスリートには何も罪はないのに――」と同情の声が寄せられ、勿論その声の通りなのだが、悪事を働いている連中の多くが「元アスリート」であったりすると聞くと、なんだか複雑な気持ちになる。
4年に一度男たちが裸で集い、月桂樹の冠と名誉のために競っていたギリシャの古代オリンピックと、近代スポーツは似ても似つかないもので、今のスポーツは、商業主義と切っても切れない以上、いつまでたってもスポーツと不正の問題は続くと覚悟せねばならないようだ。
(11/27/22 10:00pm)
2022年11月25日
金満ワールドカップ
ワールドカップが開催されているのは中東の石油産国カタールの首都ドーハだが、出張でこの地を訪れたことがある。湾岸特有の猛烈に暑い国だが、建物の中に入ってしまえばクーラーをガンガンにかけているから快適というよりはむしろ寒い位に感じる。暑い日中は、誰も働かないから訪問先に行くのは、涼しくなってきた夕方になってからだ。そういえば日本対ドイツ戦もキックオフは現地時間の午後4時だった―――。
短い滞在期間だったが、色々と思い出に残る出張だった。特にドーハは「砂漠の国」というイメージとは裏腹な高層ビルの林立する近代都市であること、酒が飲めない厳格なイスラムの国であることが印象に残る。暑さもあるし、空気も乾燥しているし、仕事もさしてないとなればちょっと飲みたくなるのは酒飲みの性癖だが、もし酒など飲もうものなら、宗教警察に捕まって地下牢に閉じ込められ―――闇から闇に葬られるかもしれない！などと事前に脅されていただけに飲まなかったけれど――。それを考えたら、今年のワールド杯もやはり、現地応援は諦め缶ビールでも傾けながら、テレビで応援するのが無難というものだろう。
そうそう、今回のワールドカップの経費は3000億ドル（約42兆円）に達するという。昨夏の東京五輪の約30倍、日本の国家予算の約40％にあたる金額だが、カタールは所得税がゼロだから国民からは文句は出ないようだ。
もっとも、その裏で苦しむ外国人労働者の人権問題でも物議をかもしているし、女性やLGBTの差別に抗議する西欧諸国などからはボイコットの声もきかれるが―――ドイツに勝って有頂天の日本などは、その輪には加わらないだろうし―――やっぱりなんだかんだいってこの金満ワールドカップは成功裏に終わるのだろう。
(11/24/22 10:00pm)
2022年11月24日
飽食と飢餓
80億を突破した世界総人口だが、その10％が飢餓状態にあるという。しかし、同時に世界の約20％が太り過ぎで、体にとって良くないと言われる肥満に分類される人もその内の半分、すなわち飢餓人口と同数の約10％いるのだ。世界の年間穀物生産量は、26億トン以上あり在庫もあるから、量的には世界の80億人が十分に食べられるはずなのに人類は飢餓と飽食という大いなる矛盾を抱えているのだ。
縄文時代に生きた日本人なら手に入った食糧は余すところなく利用していたが、現代に於いては出された食糧を残すことが豊かさの印として褒められるなんていうことさえある。世界の女性の多くには大食が恥で、小食が美しい、といった考え方迄あり、そのために拒食症などという命にかかわる精神的病に陥いる人までいるのだ。
世界の穀物生産は量的には十分あるといったが、これを全部人間が食べる訳ではないという点にも問題はある。例えばトウモロコシは年間11億トンつくられているが、その8割は牛、豚、鶏の飼料として使用され残りはバイオエタノール等に利用され直接トルティアなどとして人間が食べる量は微々たるものだ。牛は11キロ、豚は6キロ、鶏なら4キロのトウモロコシを与えてやっと1キロの食肉が取れるのだから、人間がこんなに肉を食べなければトウモロコシだけでも世界人口の半分が食べていけるのに―――。
もっとも、人類は肉食を始めてから急激に脳の容量が増え、大きな脳の働きがあったからこそ、道具をつかいこなせるようになり、今日の文明を築いたのだから―――いまさら肉食をやめろという訳にも行かない。
戦後すぐの日本の子供達は、焼け野原の何もない中で飢餓に苦しんだが、高度経済成長に伴って日本が豊かになってくると今度は親から嫌いなものでも、あるいはすでにお腹が一杯でも「食べ物を残してはいけない」と叱られ泣く泣くたべるという、飽食の恐怖に苦しむようなことになってしまった―――。今も、世界には貧困による飢餓に苦しむ人と飽食による肥満に苦しむ人が同時に存在するというのは、実に皮肉な話だ。
そうそう、コンビニやスーパーでは欠品を避ける為に需要量以上の食品が供給され続けているし、その為に賞味期限が切れた食糧は捨てられているというこの無駄ともいえるシステムも、商業主義社会に於いては、根本的に解決される可能性はないといってよいのだから飽食と飢餓の矛盾は中々解決されそうもない。
(11/23/22 10:00pm)
2022年11月21日
知能指数
視力が人より低いのは、残念だとは思うが、これが視力ではなく知能指数だとそうもいかない。
知能テストという奴、小学校の頃、クラス全員が一度受けさせられた記憶があるが、あれは今でもやっているのだろうか。結果は秘密にされていたように思うけれど――――。
指数が高いすなわち頭がいい、逆に指数がひくければ頭が悪い、と思われる可能性は高く、視力テストの結果の良い悪いと違って、人に知られてはならない！だったように思う。運動会の徒競走でさえ「子供たちに優劣をつける」と反対運動をやっていた日教組が、知能テストをよく許していたなぁ～ともおもうが―――多分、日教組のみならず社会全体が、競争を嫌う今の日本で、小学校での知能テストをまだやっているともおもえないのだが―――。しかし今でも、言葉としては「IQ 低すぎ！」など人を、からかったりするときに使う人もいるから、多分どこかではやっているような気がしないではないが―――。
もっともこの「頭のよさ」という奴、IQなどという一つの指標ではかれるものか―――とは思う。やたらと記幾ら借りたかをすぐ忘れてしまう人のどちらが頭が良いか、悪いか、なんていうのは知能指数のテスト項目にはないだろうし、近所の住民のあらかたの名前を憶えている主婦と、隣の人の名前すらうろ覚えだという大学教授では、どちらがIQが高いかは比べようもない。
そうそう、その家の家系を何代にもわたって調べて、IQの高い家系とか、IQの低い家系などというのがあるという研究もあるようだが、この考え方を採用したといわれる優生学がナチスに使われたことで、今は逆にタブー視されているようだ。もっとも「トンビがタカを生む」という諺も、逆の意味の「蛙の子は蛙」という諺もあるところを見ると、昔から頭のよさと遺伝については、人は不思議に感じてきてはいるようだ。
そうそう、先日ネットに、「国別知能指数ランキング」とかいうものが発表されていて日本は105でトップグループにつけており（トップはシンガポールとか台湾で日本は二位グループにつけていた）正直何だかホッとした―――考えてみるとタカさん個人にとっては、別になんの関係もないことではあるが―――。
(11/20/22 10:00pm)
2022年11月18日
おばちゃんと呼ばれた時
新婚時代に妻が近所の五歳位の女の子に「おばちゃん！」と呼ばれてショックだった、と言っていたことがあった。
まだ当時24歳でほんの少し前まではOLとして同僚たちとキャピキャピやっていたのに、「おばちゃん！」といわれるのは確かに、驚きだったのだろうが、考えてみれば五歳の女の子にとっては近所に越してきた新婚だという女の人なら、20歳だろうが、40歳だろうがみんなおばちゃんにちがいなく、まさかお姉ちゃん、という訳にもいかないと思ったのだろう。
そういえば、その頃残業で遅くなって終電も終わってしまってタクシーで帰るタカさんに、運転手さんにミラー越しに「こんなに遅くなると、お子さんの寝顔しかみられないで淋しいでしょうに」と同情気味にいわれたのには驚いたことがある。当時のタカさんはまだ、親元から通勤してチョンガ―気分満載の頃だったのだから―――。多分そのころ、深夜に都心から郊外までタクシーを拾って帰るなんていう独身者はいなかったのだろう。
そういえば、最近、結構なじみになってよく行く町中華の店の中国出身だというお上さんが、妻のことを「お姉さん！」と愛想よく呼ぶが、七十歳を過ぎた妻は、なんだかいつも嬉しそうだ。
(11/17/22 10:00pm)
2022年11月17日
80億突破
タカさんが子供の頃、日本の総人口は9千万人で1億人突破はもうすぐなどと言われていたが、その頃の世界人口は、25億人だった。
日本の人口はその後増え続け2008年には12800万人でピークをむかえたが、その後は減り続け現在は12200万人を割っているが、世界人口の方は、この70年程で3倍以上になり遂に80億人を突破したというし、2058年には100億を超すというから凄まじい勢いは衰えない。
200年前にマルサスは「人口論」で、人口の増加は幾何級数的だが、食糧生産は算術級数的にしか増えず、このまま人口が伸び続けると人類は貧困と飢餓のディストピアに直面する―――との予測をしたが、そのマルサスもまさか世界人口が80億まで増え、さらに100億もまじかなのに更に増え続けるとは―――自分の理論に少しは自信を失っているのではないだろうか。
世界人類の平均寿命は100年程前には、30歳程度であったが、80億に達した今では72歳なっていて2050年には77.2歳になるという。しかも先進地域では人々は飢餓どころか、肥満が悩みの種だというから―――マルサスならずとも食糧供給はどうなっているのだろうかと思う。マルサスのディストピア予測は外れたのだろうか。
(11/16/22 10:00pm)
2022年11月16日
負け癖
綱引きで互いに互角の勝負で引きあっていても、一方が何かの切っ掛けで少し引っ張られ始めると、それを機に一気に引かれてしまい負ける―――というのはよくある。ちょっとでも勝ち始めた側は、ますます自信を深め力がでるのに、引かれた側は「あれ？少し自分達の方が弱いかな？」と思い始め自信を失うからだといわれている。
これは、勝負の世界でもよくあることで、例えばそこそこ強いはずの力士が、特定の相手に対して極端に対戦成績が悪いという例は結構ある。その原因はさまざまに解説されるが、力士本人もそれは十分わかっているはずで、そうであるならばそこをどうにか工夫して当たれば勝てるはずなのに―――。綱引きにしても相撲にしても、あれは、いわゆる「負け癖」という奴ではないかと思う―――。
ウクライナに侵攻したロシア軍がここのところ敗走に敗走を重ね、もうやけっぱちになったプーチンは、自軍の戦死者の数が増すばかりなのに、督戦隊を送り込んで自軍の敗走者を狙い撃ちさせるなどということまでやっているというが、もはや負け癖がついてしまったロシア軍は、何をやってもダメな様子で、兵器もなく、逃げるに逃げられず悲惨な状況にあると、西側情報筋は報じている----。
世界の軍史上でも、敗残兵を集めて再攻撃をかけさせる作戦を試みた例はあるようだが、一つとして成功した例はない。いわゆる負け癖がついた兵は、もう二度と使い物にならないという典型的な例であり、ウクライナのロシア兵も、負け癖がついたとなると一旦撤退して隊を組みなおし再攻撃を図るという作戦は、とてもとても有効とは思えない。
もちろん、引くに引けないプーチンが負けを認めて撤退を命じるという訳にも行かなくなっている以上、ウクライナ戦線のこの悲惨な状況の決着にはまだまだ時間がかかりそうだ。
そういえば、日露戦争の終結は、日本軍の勝利というよりは、ロシア内部における赤軍と白軍の戦いの激化という要因が大きかったといわれるが―――プーチンが何らかの要因で倒れるか、倒されるまでウクライナの戦いは続くのだろうか。
(11/15/22 10:00pm)
2022年11月15日
朝刊ロス
新聞の発行部数が激減を続けている。これだけ電子メディアが増えて来ると月々の購読料もそこそこする紙のメディアの必要性が相対的に低下するのもやむを得ないとか、世帯平均人数が減っていること、など色々の要因があるようだが、意識高い系といわれる一般紙の(右寄り左寄りにかかわらず)上から目線の世論誘導的な論調が嫌われているといった指摘もある。
20年も以前なら地下鉄に乗れば多くの人が、折りたたんだ新聞を読んでいたが、今や電車の中で新聞を読んでいる人は皆無、新聞を手に持つ人すら見かけず、スマホをいじっている人か、居眠りしている人しかいないのだから、確かに新聞の発行部数は激減しているのだろう。（過去には公称800万部と言われた朝日新聞も今や400万部割れという）
かつて朝刊だけでもスポーツ紙も含めて4部取っていたこともあるタカさんも、リタイアした今や定期的に購読しているのは1部のみ、散歩に行ける日にはコンビニで更に一紙買う程度だから、確かに半減という世間のトレンドにほぼ並行しているわけだ。
それほど馴染みが無くなって来た朝刊だが、月に1度はある新聞休刊日には何となく一日の調子が狂う。朝起きて先ず郵便受けから取り出した朝刊を読みながらお茶でも飲む、というのがタカさんのルーティンだけに朝刊が来ていない！というイレギュラーな出来事が朝一で起きるとなんだか一日の最初の一歩で躓いたような気分になってしまう。
新聞購読をしたことがない、あるいは止めてしまった、という人たちにとっては何の支障もないことなのだろうが、祖父も父もずっと新聞を読んでいる姿を見て育ち、自分自身もそういった習慣が身についてしまったタカさんの年代の人の多くも、休刊日には、そんな朝刊ロス感覚をもつのではないだろうか。
(11/14/22 10:00pm)
2022年11月14日
中間選挙
北海道出身の大横綱大鵬や同時代に甲子園を湧かせた三沢高校の太田浩二投手は父親が白系ロシア人で日本人の母親との間に生まれた、いわゆる混血だ。戦前に野球界を湧かせたスタルヒンもロシア生まれで、ロシア革命の時に赤軍と戦った皇帝派、すなわち白軍の両親が旭川に亡命してきた時に連れてきた子供だったように、ロシア革命で白軍について戦ったロシア人の多くが北海道、東北に亡命してきて住み着いた――という例は多く、いまでも、色が白く比較的大柄な人、美形の俳優やモデルの中にはその「白系ロシア人」の血を引く人が多いようだ。共産党がその象徴として使う「赤」に対する勢力を対抗上「白」といった例のように「赤」か「白」かは、よく使われる。
日本でも源平合戦の際に平氏が紅旗（赤）、源氏が白を旗印にして戦ったが、それを起源として今でも年末の恒例行事である紅白歌合戦や、運動会でのチーム分けの「赤組」「白組」などのように紅白、あるいは赤白の色分けには使われている。
アメリカの二大政党では、共和党が赤、民主党が青という色分けを使っているのは、星条旗の色使いの赤白青の三色のうち、白旗が降伏の印であることを嫌ったからという説を聞いたことがあるが―――ほんとうだろうか。この「赤か青か」は、中間選挙の速報でもよく使われているから日本人にもかなりおなじみなようだ。
投票前に、トランプさんが「赤い大波が起きるぞ！」と大分吹きまくった割には、結果は極めて僅差であり大波は起きず「さざ波」に終わったようで「ふんどしと予言は向こうから外れる」は、アメリカにも当てはまるようだ。
あくまでも海の向こうの中間選挙が終わったというに過ぎないが、世界一のスーパーパワーの国だけに、今後の世界情勢に与える影響という意味で、これからの経済動向、米中関係やウクライナ情勢、台湾情勢等々などがどうなっていくのか―――気になる所ではあるが―――日本は、優柔不断の岸田さんでどうにかなるものなのかなぁ～とちょっと心配ではあるが―――。
(11/13/22 10:00pm)
2022年11月11日
敵の敵は味方
10年間に及んだソ連のアフガニスタン侵攻では、イランは、ソ連軍と戦うアフガニスタンに加勢しソ連と戦ったし、イラン・イラク戦争では、ソ連は、イラクのサダムフセインを支援し、イランの敵国側についた。しかし、シリアのアサド政権がアメリカと対立すると、今度はロシアは、アサド政権の側に立って戦っているのだから、ロシアとイランは、味方同士になったという訳だ。
そして今回のロシアのウクライナ侵攻では、ウクライナの支援にあたる欧米など民主主義国側に対抗して、イランはロシアに大量のドローンやミサイルを支援し、軍事顧問団まで派遣しているから、同じく大量の武器をロシアに送っている北朝鮮ともども「悪の枢軸」などともいわれるお仲間グループで、その親密度は増している。
まさに、イランとロシアの関係は「昨日の敵は今日の友、今日の敵は明日の友」を地で行く変わり方だが、まあ、敵味方に分かれて戦った日米が、今や同盟国同士になっていることを思えば、魑魅魍魎の国際政治の世界では、珍しいことではない。
中国の戦国時代、魏の范雎という宰相は、王に「遠交近攻策」進言した。国境を接する国々とは戦い、隣国を囲む遠くの国々とは、親しくし同盟を結んで隣国を挟み撃ちにする――という戦略で、この策は現代でも「敵の敵は味方」という戦略としてしばしば使われるものだ。
ところで、日本は、ウクライナ支援国側に立っていることになっているが、9月に国連総会出席のためにニューヨークを訪れた岸田首相は、ロシアに武器を送り続けているイランのハメネイ大統領と会談した時のことが忘れられない。岸田首相は、イランにウクライナ問題で一言でも釘をさせばよかったのに、仏頂面で偉そうにしているハメネイ師にお愛想笑いたっぷりで握手を求める首相の写真を見ると、ウクライナで日々死んでいく子供達を含む市民に対して岸田さんはどう思っているのだろうかと思った。しかも、会談では日本とイランと日本の過去の友好関係を強調したのみで、ウクライナ問題について、あるいはロシアへの武器供与については、一言も言及しなかったというから―――いかにイランの油が欲しいとはいうものの、なんとも情けない限りだ。
岸田首相にも何らかの、計算あってのことなのかもしれないが―――コウモリ外交は、誰からも見放される可能性があることは、ご存じなのだろうか。
(11/10/22 10:00pm)
2022年11月9日
責任をとらない
事故というものは、起きてみるとそこに至る様々な原因が明らかになってくるものだ。
ソウルの繁華街・ 梨泰院で起きた雑踏事故で156人もの犠牲者がでたが、主催者のいないハロウィンでの偶発的な群衆事故となれば、やはり警備当局は一体なにをしていたのか、なぜこんな大惨事になる前に（多くの通報が数時間前から殺到していたという）手を打たなかったのか――という点に責任追及の声は集中する。
当日の警察の警備責任者も、警察署長も不在だったり、通報があっても放置していたりしたというし、警察トップが事故発生を知ったのは事件後数時間がたってからだ―――という実にお粗末な実態が次々に明るみにでるにいたって、あのセマウル号が沈没し、海洋警察の不手際なども重なって高校生を中心に290名もの死者を出した事故では、行政の長である大統領が事故発生後7時間も所在不明だったということが判明、国民の怒りに火がついて、結局は朴槿恵大統領の罷免という事態にまでつながったことを思い出したのだろうか、尹錫悦大統領はこの警察の不手際の責任追及をに直ぐに指示、なんと警察庁長官をはじめ99か所に特別捜査が入っているという。この調子でいくと責任者は、厳罰処分は免れ得ないのではないだろうか。
報道で知る限りでの、警備当局の当日のいい加減さを聞くにつけ、韓国でのこの処置の早さと厳しさは、当然であるようにもおもうが―――日本のそれとの違いに愕然とする。
例えば、7月に起きた安部元首相の銃撃事件だが、警備体制の緩さ、いい加減さは事後の報道をみると「全くなっていない」の一言に尽きるほどの酷さだが、警備責任者であった奈良県警本部長は8月に漸く辞任、4か月経った、つい最近になってやっと警察庁長官が辞任したという悠長さだ。しかも、ともに取り調べを受けて厳罰を受けたとはきいていないしあくまでも辞任は自主的なものだ。
韓国と日本のこの違いは、奈辺からくるものだろうか。どちらがよいともいえないながらこの違いには驚く。
日本では、教師の体罰を受けた生徒が自殺しても、校長も教育委員会もグルになって事件を隠蔽しようとするのはよくあることだし、部下であるコーチ陣には責任をとらせて辞めさせるるものの自身はお咎めなしで居座り続ける監督がいて、それをよしとする球団幹部がいる国だけに、責任者が責任をとらない国というのが、日本の伝統なのだろうか。
(11/08/22 10:00pm)
2022年11月8日
忘年会新年会
年末年始の風習もコロナ禍での三回目の冬を迎えるてすっかりかわってしまったようだ。
特に旅行業や飲食業など、政府が必死にGo To EatだGo To Travelといったキャンペーンをおこない、地方自治体もそれぞれに食事券や旅行券を出して需要を喚起しようと必死だが、生活保護と同じでそれに慣れてしまった人々は、逆に補助がなければ、出かけないなどという癖がついてしまい補助財源が尽きたころには再び大不況がくるのでは―――などと心配する向きまであるという。
10月に商工会議所が調査したところによると、コロナまでは年末年始には恒例だった企業の忘年会・新年会はすっかり様変わりで、「今年は、企画していない」と答えた企業は、コロナ前に比べて61.4％で、昨年10月よりも更に増えているという。（残り40％が「今年はやる」と答えた訳ではなく、無回答や未定がほとんど）
街を行けばまだ全員がマスクをして歩いているという日本では、コロナの第8波が来る、来ないにかかわらず「内の会社は忘年会をやるようだ」と聞いた従業員が皆、嫌な顔をする――等ということも起こり得る状況になっており、下手をすると「こんな古い体質の会社は辞めてしまおう！」なんていう従業員がでたら、この人出不足の世の中では、企業にとっては大打撃だ。
そもそも、この3年で宴会が開けるスペースのある大きな店が、結構潰れてしまっているから予約も取りづらく、企画するのが難しいしかといってZoom忘年会やZoom新年会など企画しても参加申し込みが多いとも思えない。
まあいままで忘年会、新年会が一つの稼ぎ時だった接客業にとっては、お気の毒というしかないが、3年もなしで済ませてしまえば、こういう風習も、本来、そんなに必要なかったものかもしれないとも思えてくるから、あと何年たっても、再びコロナ前の「忘年会・新年会が連日目白押し」状態のには戻らないと思う。
(11/07/22 10:00pm)
2022年11月7日
ブラック・ライブズ・マター
アフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為をきっかけにアメリカで始まった人種差別抗議運動であるブラック・ライブズ・マター（BLM）のブラックとは、誰の事だろう。
人種のるつぼといわれるアメリカ人を肌の色だけで見分けようとしても、実にさまざまで、ブラックといっても漆黒といえるような黒、かなり茶色みがかった黒などがあるし、少し黒っぽいという混血もいるから実に難しい。
かつて、ネイティブアメリカンはレッドスキン（赤い肌）といわれていたからと言って、人種差別抗議運動だと言われるBLM運動から除外するというのも―――変だ。（NFLのワシントンレッドスキンズはチーム名を抗議を受けてコマンダーズに変更、チームロゴもかえてしまっている）
我々ホモサピエンスは、動物学的には単一種であるから、かつて言われていた「人種」という区分けは間違いだというのが、現代常識だ。かつては、人種の4大区分として、コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイド、オーストラロイドなどが使われていたが、いわゆるコーカソイドといわれる種にしても、アーリア系、セム系、ハム系にわかれ、肌の色は、北欧系とアラブ人、ペルシャ人、ユダヤ人を一まとめにして「白人」というのも随分変だし、ネグロイドも、アフリカ系とメラネシア人やアボリジニ迄を一まとめにブラックと一言でかたづけるのは随分乱暴だ。
そもそもモンゴロイドの中にいれられている日本人の我々自身が、同じ仲間であるはずのポリネシア人や、マレー人と同じ黄色人種と呼ばれることに違和感を感じるのではないだろうか。
ホモサピエンスは皆同一種というが、見た目はお互い結構違うし、グレートデンとチワワが同じ犬属というのに似て少々違和感はある。
実際問題としてアメリカ社会には、人種差別があるのも厳然たる事実ではあるから差別反対運動は必然だとは思うが――ブラックライブズマターのように、この複雑な人種問題を単純に肌の色で捉えるのは、却って非白人同士、あるいは白人同士の差別感情を刺激してしまい複雑なアメリカ社会をより複雑な分断に導いてしまいはしないかと少々心配だ。
(11/06/22 10:00pm)
2022年11月4日
内陸国のDNA
日本やイギリスなどが島嶼国と言われるのに対して中国やロシアは大陸国と言われる。大陸国は国境線が長く周囲の国々や異民族に度々侵入されてきた。しかし、長い国境線故にその異民族も、長期間占領し続けるのは中々難しいという面も持つ。中国も、度々遼、金、元、清等の異民族に支配されたが、結局は、人口が圧倒的に多い漢民族が彼等を駆逐しているし、ロシアを支配したモンゴル人（タタール人）も、結局駆逐されている。
それに対して島嶼国は、海という自然の城壁に囲まれていることもあって、攻め込まれにくいという利点がある。（イギリスはローマ帝国やバイキングに攻め込まれたこともあるし、日本も蒙古の襲来を受けてはいるが、結局は撃退している）
大陸国と島嶼国、いずれが良いかとは一概には言えないものの、お互いが相手を「良いなぁ～」と憧れをもっていることも確かだ。しかし日本が中国に進出し満州国を建設したが、散々に叩きのめされたし、明の永楽帝は鄭和の大艦隊を派遣して、アフリカや中東まで進出したものの金がかかり過ぎて結局失敗している。まあ、そんな歴史を見ると、大陸国、島嶼国ともそれぞれの与えられた立地を守ることに専念するのが無難と思えるのだが――――。
ウクライナの領土であったクリミア半島を18年前にロシアが占拠して併合したことが、今回のウクライナ戦争の遠因ともいえるものだが、このクリミアの併合も、その動機は内陸国ロシアの「海に出たい！」という野望、あるいは「内陸に閉じ込められたくない！」という恐怖心だ。
ロシア領土のは北側は、冬には凍結してしまう北極海に面し、内陸部はヒマラヤ山脈やモンゴルなどに取り囲まれていて年間を通して海に出られる港と言えば、黒海に面したクリミアや、日本海に面したウラジオストックなどの港しかない。日露戦争でバルチック艦隊がウラジオストックを目指して対馬沖で壊滅したのも、今回のクリミア攻防戦と同じく、ロシアの海への憧れ（渇望といってもよい）が原因と考えてもよい。
逆に考えると、怖いNATOの国々との緩衝地帯であった旧ソ連圏の国々が、次々にNATOに加盟し、ウクライナまでNATO加盟となれば、直にNATOと対峙することになる―――というロシア人の持つDNAに刻まれた恐怖心が、狂気のごときプーチンの残忍さを生んでいるのかもしれない。
(11/03/22 10:00pm)
2022年11月2日
文化の日
祝日である憲法記念日は、1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念する日として定められたものだが、なぜ5月3日という特に切りの良い訳でもない日が選ばれたのかと言えば、その半年前、すなわち終戦の翌年である1946年の11月3日、終戦までは明治節という祝日であった明治天皇の誕生日に合わせてこの憲法が発布されたからだ。
11月3日は明治天皇の誕生日であり明治時代には天長節、明治天皇崩御後は明治節として祝賀行事が行われていて、戦前の日本人にとっては正月元旦のように動かし難い祝日として記憶される日だったという。
そんな思いもあったからだろう、時の首相、吉田茂は憲法発布にあたってわざわざ11月3日を選び、日本を占領中であったGHQに打診したところ、意外とすんなりと通ってしまった為に、憲法記念日が何となく中途半端な日付けになってしまったようだ。そして、かつての明治節も、憲法発布日なのだから――という理由をつけて、「文化の日」と名前をかえて祝日に定め残した―――ということらしい。まあ、吉田茂も相当の知恵者だったようだ。
そんな経緯もあるからだろう、タカさんが子供の頃は、大人たちの中には11月3日を「文化の日」と呼ぶのに慣れないのか、「明治節」と呼ぶ人がまだまだ多かった。
ちなみに、戦前は、天皇誕生日は「天長節」、建国記念日は「紀元節」と呼んでいたようで、タカさんの祖父母などは、文化の日、などとは言わず何気なく明治節と言っていたように思う。
そもそも、「文化」という言葉が、比較的新しい言葉で、江戸時代の年号で「文化」が使われたことはあるが、英語のCultureの意味で使われるようになったのは、明治に入って坪内逍遥がドイツ語「Kultur」の訳語として使ったのが最初で、戦前の大衆には全く馴染みがなかったのは当然だろう。
そうそう、11月3日は、晴れの特異日であるといわれ、毎年不思議と「晴れ」が多かったようだ。さて今年の明治節の天気はどうなのだろう。
(11/01/22 10:00pm)
2022年11月1日
運転免許返納
一昨年、運転免許の更新と、車検の時期が重なったのを潮時にして、運転免許の返納をした。
先日、同窓会があって旧友たちとの話の中で、免許を返納したという同級生が意外と多いことを知った。彼等は皆、タカさんと同じように首都圏に住み、公共交通機関の便も豊富な環境にあるので、確かに「あれば便利ではあるが、なければ不便というほどでもない」という自家用の車は、衰えてきた視力や、鈍くなってきた反射神経というリスクの下で敢えて運転する必要を感じなくなってきたというタカさんと同じ条件の下で返納したようだった。
タカさんの場合、妻は数年前に免許を返納していて、荷物が多くなる買物などにはタカさんが運転する車で一緒に行っていたが、これも、ネット注文すれば配送料無料で、自宅までもって来てくれるし、運転免許返納証明を見せれば市内のバス代も半額になると知って、こんなことならなんでもっと早く返納しなかったのだろうと思った位だ。
車や運転免許の維持のためには、車の減価償却費、法定費用、自動車保険料や月間駐車場費用、ガソリン代や高速代金、洗車代。場合によっては車の修理代等々がかかるし、年数万円の保険料や、車検料といったものがかかるが、免許を返納して車とおさらばすれば、これ等の費用からは解放され、どうしてもという場合にはタクシーを使ってもこの浮いた費用でも十分すぎるほど賄える。なにしろ、夕暮れ時などに運転していて、娘や妻に心配されるより自分も精神的によほど楽になった。
もっとも、これができるのはタカさんのような住宅環境に住んでいるからかもしれない。先日、つくばに行って帰りに産直野菜を買って帰ろうとしたが、ホテルからかなりの距離をタクシーに乗って往復しなければならなかった。そういえば、茨木に住んでいる友人は5人家族の大きな家に住んでいたが、家には車が5台あって、各自が車がなければ、生活できないといっていたことを思い出した。
まあ、そういう訳で運転免許の返納を、皆さんにもお勧めしたいところだが、皆が皆、返納できる事情にないということを考えると、あくまでも、まだ元気なタカさん個人の見解であると、ご理解願いたい。
（10/31/22 11:00pm S.T）
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