金曜日シリーズ全目次 ←ここをクリック
「日々草々」全バックナンバーリンク表 ←ここをクリック
2021年下期の各月バックナンバー： 7月 8月
9月 10月 11月 12月
フロント頁：”日々早々”のバックナンバー
2021年7月
＜＜7月タイトル＞
07/30 付和雷同 07/29 翔ぶべきなのか 07/28 釣好きと漁師 07/27 アミメニシキヘビ 07/26 ブルーインパルス 07/22
この冬はどうなる 07/21 ニュースの重み 07/20 巨大金魚 07/19 差別と宗教 07/16 50代問題 07/13 熱海の空き巣
07/12 複雑怪奇 07/09 今年の梅雨は 07/08 収入が増えたら 07/05 オールウェーブセッティング 07/02 時のたつのは
07/01 野生との共生
2021年7月30日
付和雷同
国民が一致して「鬼畜米英」「撃ちてし止まん」の声をあげていた日本が、敗戦になるや今度は「マッカーサー万歳」に掌返しして恥じなかったことは、山本七平をはじめ多くの人が繰り返し述べているが、東京五輪開会式直前まで7割、8割の世論が「中止、もしくは延期」といっていながら開会し競技がはじまるやいなや新聞やテレビを筆頭にメディアも日本選手の活躍をこれでもかこれでもかと報じ、五輪中継の視聴率は軒並み上がっていて開会式に至ってはなんと56％を記録したというから、世論の掌返しという日本人のメンタリティーは、75年がたっても何の変りもないということなのだろう。
方やアメリカでは、ワクチン接種拒否は個人の自由だと主張する、保守系といわれる共和党支持者たちが、ワクチン接種をすればコロナ感染リスクを大幅に減らせるというエビデンスが各地から集まっているというのに頑としてワクチン接種を拒否していて、共和党支持層が多いといわれる州では、相変わらずコロナ感染爆発が続いている。
命のリスクを賭けてでも自分の考えは変えないという-――頑固とも、バカともいえるアメリカ人とコロコロと考えを変えても、変えたことさえ忘れてしまう日本人の違いはなんといってよいやら―――。
それは日本人の国民性（民族性？）には多分に付和雷同的な部分（今流にかっこよくいえば、ポピュリズム的性向）があるからではないか――と思う。
東京での感染者数がオリパラが閉会する8月中に、5千人とか1万人というレベルにまで増えると（8割おじさんと言われる京大の西浦教授のシミュレーション）また世論は掌返しをして政府バッシングが始まるだろう―――その頃にはバッハ会長もとっくにスイスに帰っていて知らんぷりをするだろうしなぁ―――。
（07/29/21
10:00pm）
2021年7月29日
翔ぶべきなのか
中国には「発財」という考え方というか、人生の生き方があって、一か八か挑戦してみて、成功すれば大金持ち、失敗しても又一から金を貯めればよい、と考える人が多いという。マカオやシンガポールのカジノの、高額な賭けをする客だけが入室を許されるVIPルームの客に、人種的にみるとどこでも中国系の客が多いのは、彼等のこの発財精神が大いにかかわっているようだ。（参照：「恭喜発財」９/25/20)
日本人には、やはり、一度失敗したらとても取り返しがつかないから、敢えてリスクに挑戦せずにいようと考える人が多いように思う。
「寄らば大樹の陰」といって大企業に勤める方が、独立して事業を営むよりもやっぱり安定している――等と言われて、若い人の起業が少ないと言われたのもこのいわゆる日本人に多い安定志向によるものだろう。もっとも、近年は大樹だと思っていた大企業が、かつての威光を失いつつある状況だが―――そうなるとやはり自分の才能やスキルを活かす道を選らばざるをえないということになるが―――日本で新規事業をたちあげるとなると、その成功率は一説によると5％から10％（すなわち失敗の確率が約9割あるということになる）とも言われるから、実際問題中々踏み切れないだろう。
エリートと言われる人たちほど、独立志向で、実際続々と起業していて、中にはアップルや、アマゾンの創業者のように、一代で巨万の富を築いている者がいると言われるアメリカでさえも、トータルでみた起業の成功率は、約7％でしかないという。ただしアメリカでは、一度失敗しても二度目、三度目のチャンスが比較的あるといわれ、その点は、一度失敗すると周囲の信用を失い再挑戦が困難になるといわれる日本とは、違うようだ。
ぐらつく地盤の上で安定を求めて右往左往するのがよいのか、それとも大けがをする可能性は高いが、思い切ってその地盤から飛び降りる方がよいのか―――将来世代が担う将来の日本が世界に伍していくにはどうすべきなのだろうか。
(07/28/21 10:00pm)
2021年7月28日
釣好きと漁師
釣りが大好きだという人は多いが、趣味が高じて漁師になったという人は少ないだろうし、漁師でありながら余暇には趣味で釣りに行くーーという人もまずいない。幼い時から、野球一筋でプロになったという選手でも、雨が降って練習が休みになれば、大抵の選手は喜ぶという話だ。ゴルフをやっていた時、前の日から楽しみにしていたゴルフコンペが、嵐で中止になったとの連絡を受けて、おもわず「ヤッター！」と叫んでしまったことがあるのは、プロがトーナメントが中止になった時の心理状態と随分違うように思う。
炎天下で開催されている東京オリンピックだが、テニスなどの一部競技の選手は、「こんな暑さの中ではとてもいいパフォーマンスなんてできない」「競技開始を夕方からにせよ」との声が上がっており、組織委員会も一応「選手の健康のために早急に検討したい」といっているようだが―――アメリカのゴールデンタイムに中継時間を合わせて作ったスケジュールだから、大スポンサーのNBCがOKを出さないだろうから、選手たちには暑さにめげず試合をやってもらうしかないとおもう。
かつてはアマチュアの祭典などとも言われたオリンピックだが、今やほとんどの競技がプロ化、もしくは半プロ化しており、選手のみならずその背後には、競技団体の役員、職員、それにコーチ、トレーナーといった膨大な数のプロ（職業人）がいる以上、暑いから、雨が降ったから、という理由で簡単に、やめたり、時間変更したりという訳にもいかないだろう。
遅い昼飯を食べに駅前の、焼き鳥屋にでかけたが、蔓延防止措置のおかげで相変わらず商売はさっぱりだとぼやいていたが、たまたま訪れていた業者が「今日のまかないは、何だったい」と焼き台の親父に聞いたら、「牛丼！」と答えていた。よく行く、美味い焼き鳥屋だが、確かに毎日焼き鳥を焼いていたら、昼めしにはさすがに焼き鳥を喰う気にはなれないだろうなぁ～と思った。
そう考えると、何事も趣味の範囲でしかやっていない（中途半端な）タカさんは、案外幸せものなのかも知れない。
(07/27/21 10:00pm)
2021年7月27日
アミメニシキヘビ
先日、静岡でペットとして飼っているオオトカゲが逃げ出して一騒動あったが、5月には横浜で同じくペットとして飼っているアミメニシキヘビが逃げ出して大騒動になり10日程して民家の屋根裏にいたところを捕獲されたというニュースもあった。
これらのニュース、静岡とか横浜といった我が家から遠いところだったから良いようなものの、もし我が家の庭や、天井裏にいたら―――と想像するだけで、大型ハチュウ類嫌い（特にヘビは――）というよりは、恐怖心を抱いてしまうタカさんとは、ぞわぞわと鳥肌が立ってしまう。
それにしても、石神井公園だとか井の頭公園の池には、ナイルワニがいるとか、カミツキガメが大量繁殖しているという話があり、それ等が皆、ペットとして飼っていたものが大きくなりすぎたので公園の池にそっと放流したものだ――というから実に困ったものだ。
ハクビシンやアライグマ同様、そういった無責任な飼育者によって、日本の在来種が駆逐されているという事実があるのは、先日この欄でも書いたミネソタの巨大金魚の例と同じだ。
そもそも、アミメニシキヘビや、オオトカゲといった生き物は、国際条約であるワシントン条約で「絶滅のおそれのある野生動植物」に指定されているはずで、そういった生き物が、実際にはペットショップで売られているというのは―――日本の国際条約順守精神はどうなっているのか―――と思う。
なにしろ、まずアミメニシキヘビだけでも、動物園以外での飼育は厳しく取り締まってほしい！と大のヘビ嫌いのタカさんは思う。
（07/26/21 10:00pm）
2021年7月26日
ブルーインパルス
前回の東京オリンピックは1964年だから今から57年前だ。従ってあの大会のはっきりとした記憶を持つのは、「高齢者」と言われる人々ということになる。タカさんはあの時、高校生で府中街道をマラソンのアベベがぶっちぎりで走っているのを見た記憶が鮮明に残っているし、雨の降る日に国立競技場で競技を見た記憶もあるし、学校全員で市川昆が総監督をつとめた公式記録映画「東京オリンピック」を観に連れていかれたので、映像的な記憶もかなり鮮明だ。
昔の記憶というものは、美化されがちではあるが、前回は、今回のオリンピック程に失敗や不祥事が続いたことはなかったような気がする。
今回のオリンピックでは、6年前に新国立競技場の建設費が余りにも膨大に膨らむということで一旦コンペで勝ったイランのデザイナーの案が没になったし、その後にはオリンピックのエンブレムが盗作発覚、19年には当時のJOC会長が、オリンピック招致の際、IOCに贈賄していたとしてフランスで起訴され、会長を辞任という大スキャンダルまであった。
それ以降も、コロナ禍に見舞われるという不運もあって、結局、開催を一年延期とせざるを得なくなったが、今年に入ってからだけでも森組織委員会長の「女性蔑視発言」による辞任、それを継いだ橋本聖子会長のキス強要事件発覚、開会式クリエーターの渡辺直美ブタ発言での辞任、開会式直前での音楽クリエーターのいじめ問題や、プログラム作成者の不適切発言、そして小林賢太郎によるホロコースト揶揄による辞任と全く日本はどうなってしまったのかというほどのスキャンダルの連続で、昨年の麻生さんの国会での失言（とは思えないが――）通りまさに「呪われたオリンピック」になってしまった。
そんなオリンピックだけれども、開会してしまえばメディアは、（当初はオリンピック中止を社説でぶち上げた朝日新聞まで）、相次ぐ不祥事もなかったかのごとく、オリンピック賛美一色だ。一体日本のメディアには、確たる矜持というものはないのだろうか―――。
タカさんの記憶の中の64年オリンピック開会式では、あの青空に描かれたブルーインパルスによる五色の輪の映像がくっきりと残っているが、今回ブルーインパルスは、五輪の輪ではなく、5機編隊でとんでできる飛行機雲の映像だけだったように見えるが―――あれを「ブルーインパルスの失敗」として報じたメディアはどこにもない。
失敗や不祥事を見て見ぬフリをするのは先の戦争もそうだったが、日本のメディアの体質のようだ。
（07/25/21 10:00pm）
2021年7月22日
この冬はどうなる
空気中に含まれる水分量の上限（飽和水分量）は気温と大きく関係している。夏に湿気が高いと感じるのは、飽和水分量が多いからで、寒冷地の冬は、空気がカラカラだと感じるのも、飽和水分量が少ないからだ。ホコリが、空気の乾燥している冬はたちやすいが、温度の高いサウナの中がホコリっぽいということがないのも、この関係によるものだ。
ウィルスもその体内に水分を含んでいるが、冬は、空気が乾燥しているからその分量が少なく（いわば減量して、体重が軽くなり）、長く空中に漂えるが、夏にはウィルスも水分を多く取り込んでしまいいわば水太りして重くなってしまい、長くはただよえない。これが、インフルエンザなどのウィルス性の病気が冬になると空気伝染によって流行る理由だ。
ワクチン接種効果で、各国のコロナ感染症は抑えられつつあるが、それでもデルタ変異株の感染者は増加しており、昨日も書いたが夏の最中だというのに、イギリスやフランス、あるいはアメリカでは毎日万単位の新規感染者が出ている。夏でこうだと、冬場には一体どうなるかと怖ろしくもなるが、素人考えでは、今、各国で冬に備える手と言えば、やはりワクチン接種しかないようにさえ思える。
イギリスのジョンソン首相は、新型コロナウイルス対策の規制を、ほぼ全て撤廃したという。オリンピックを無観客開催として、各地で緊急事態宣言や蔓延防止措置を実施して、（ユルユルとはいうものの）神経質な対策をとっている日本から見ると、イギリスの規制撤廃は、「オイオイ、大丈夫かよ！」とも言いたくなるのだが――待てよ、元々「コロナで、ある程度の死者が出たって、国民が集団免疫をもってしまえばそれで終わりじゃないか！」と考えていた節さえあるジョンソン首相の深謀遠慮なのかもしれない―――とも思えなくもない。
すなわち、もし規制をとかないまま、この冬も感染者が今の2倍、3倍にも増えれば、もう次に打つ手はないが、この夏、一旦規制を解除しておけば、冬、再び規制を復活するという手が残されているのだから――。
そう考えると、1千人とか2千人の新規感染者（イギリスやアメリカの数十分の一）で大騒ぎしている日本では、秋までに、ワクチン接種を終えたとしても、この冬、今の何倍かの感染者がでたとしたら―――もはや、打つ手はないということになってしまわないだろうか―――。
そんな悲惨なことは考えたくもないが―――規制委員会の尾身会長は今日、「8月第一週には東京だけでも新規感染者が過去最高の3000人を超える」との見通しを示した――この冬が心配になってきた。
(07/21/21 10:00pm)
2021年7月21日
ニュースの重み
ロスアンゼルスは、三方を山に囲まれた都市で、南北の距離はおよよ100㎞ほどもある。タカさんが住んでいたのは南側の丘陵地帯だったのだが、ある夏、北側の丘陵地帯にあるハリウッド周辺で大規模な山火事があり数日間燃え続けたことがあった。夜には家からも山火事の炎が遠くに見えて、中々きれいだなぁ～などと（不謹慎にも）眺めていたものだ。
この山火事は日本でも大きく報道されたようで、これを見た親類から「大丈夫か？」と電話がかかってきた。しかし、確かに大規模な山火事といっても家から100㎞も遠く、ロスのオフィス街からも50㎞以上離れたところでの山火事は、現場付近はともかく、ロスの大部分の人々にとっては、他人事であり気にもとめないボヤに過ぎない火事だったのだ。
ニュースとはすべからくこんなものでメディアが伝えるのは、視聴者や読者の目を引くニュースであって、そのニュースの当事者はそんなに多くはない―――場合がほとんどだ。
ところで、イギリスでは、7割近い人たちがワクチン接種を済ませたというので政府は、屋内でのマスク着用義務など、新型コロナウイルス対策の規制を、ほぼ全て撤廃したという。そのニュースが伝えるのは、規制撤廃を受けて、大混雑するナイトクラブでグラスを片手に踊りまくり大騒ぎする若者たちの映像だが―――それと、同時にひっそりと伝えるのは、イギリスでの18日のコロナの新規感染者は58000人だったというニュースだ。
ディスコではじける若者たちもいるが、市民の約8-9割は、今も外出時のマスク着用を続け、政府の規制撤廃を不安視しているとも伝えている。
国際的に流すニュースとしてはディスコではじける若者たちを映す方が、二重マスクをして自宅に閉じこもる9割の目立たぬ人々の日常を伝えるよりもはるかに視聴率を稼げるだろうし、ネット記事も読まれるだろうが――真のイギリスのコロナ状況を伝えるのは、どちらがより正確といえるのだろうか―――。
日本でのコロナ新規感染者数は昨日2300人余り、イギリスが58000人、アメリカも再び増加に転じ、17日には80000人に達している。両国ともに日本の30倍、40倍にも達する数だが―――ニュースの報じるその重みは、あまりにも違うように思われる。
国によって人の命の価値は違わないはずだが―――コロナに関しては果たして日本が神経質すぎるのか、それとも欧米がノー天気過ぎるのか―。
（07/20/21 10:00pm）
2021年7月20日
巨大金魚
大きな水槽に、熱帯魚を飼って楽しんでいたことがある。海外転勤があって全部熱帯魚屋に引き取ってもらって、それ以降は飼っていないが、熱帯魚といえども、あれが結構可愛いもので、毎朝エサをやりにいくと、タカさんの影に気付くのだろうか、一斉に寄って来たもので、妻や娘が行っても見向きもしないと聞いて、愛おしく感じたりもしたものだ。
グッピーやコリドラス、ネオンテトラ、エンゼルフィッシュといったありふれた類だったが、犬や猫と同様にペット感が十分味わえたものだ。
しかし、熱帯魚も、他のペット同様に、その世話が結構大変で、給餌や水質管理（水温や酸素等）、何せ相手は生き物だけに、結構気をつかったものだった。
なかでも大変だったのは週に一度は水槽の掃除をしてやり、１/3ぐらいは水槽の水換えをしてやらないといけないことだった。掃除を怠ると、水槽のガラスに藻が生えて水も濁ってきてしまうのだ。熱帯魚は水槽の中という限られた環境の中で暮らしており、（ダイニング内にトイレがある状態とおなじ）そのために、藻はエサの残りやフンを養分にしてすくすくと育つのだという。
ミネソタ州のある市では、家で飼っていた金魚を飼いきれなくなって池や湖に放つ人が多く、その金魚が野生化（？）して巨大化し、大きいものは体長40cm、体重2㎏にもなり、湖の水質が悪化しているというので、市では最近、大々的な駆除をおこなったところ、巨大化した金魚を30匹近く捕獲したという。
金魚は江戸時代、ヒブナ（ノブナの突然変異らしい）を品種改良したものだというから、ミネソタの金魚にしても、考えてみれば湖という先祖の環境に戻ったようなもので、のびのびと成長したのだろう。
アライグマだのハクビシン、アメリカザリガニといった外来種が日本の在来生物を絶滅においやったりしていると言われるが、金魚にしてもニホンジカ、カブトムシ、イタドリやクズといった日本オリジナルの動植物で海外では「侵略的外来種」として駆除対象になっているものも多いという。
要するに、外来種による環境破壊の元凶は、すべからく人間だということが言えるようだ。
(07/19/21 10:00pm)
2021年7月19日
差別と宗教
人種差別も男女差別も、解消するために法的な強制力を使う必要性については今や余程の差別主義者以外に異論はないだろう。
しかし、（歴史的に）教義で、それ等の差別を許容していていまだにその教義を守っている宗教もある。（例としては、ローマカソリックでは、女性の聖職者を認めていないが―――）
さて信教の自由の原則に基づけば、このローマ教会の女性聖職者の禁止の教義を法的な強制力をもって変えさせることはできないし、ローマ教皇も女性が聖職者になれないという教義は、不変のものであると宣言している）そうなると、今世の中で一般的に言われる価値観である男女差別はいけないという価値観は、宗教では例外として男女差別も許されるということになってしまう。男女差別は宗教ではゆるされるが、、そうでなければ許されない―――というのは今一つ分かり難いところがある。
欧州連合（EU）は、LGBTに対する差別的政策をとるハンガリーとポーランドに対する法的措置に正式に着手したと発表した。ハンガリーについては、教材などでの性転換や同性愛の描写を禁じた新法を問題視したとのことで、ポーランドについては、数多くの自治体が2019年以降、LGBTの「思想」を拒否する「フリーゾーン」を宣言する決議を採択したことを「性的指向に基づく差別」だとみなしてのことだという。
EUとしては、両国に２カ月以内に回答を求め、十分な対応が見られない場合、EU司法裁判所に提訴するというものだ。最終的には統一を目指すというEUだけに、EU主要国の価値観が掟であり、ハンガリー等の、伝統的価値観に基づくLGBT差別を罰しようというのだ。
ハンガリーやポーランドでのLGBTに対する考え方は、おそらく両国における歴史的宗教観に基づく部分が多いように思うが、ハンガリーもポーランドも歴史的にはカソリック国であることを考えると、EU委員会の両国に対する強い姿勢は、EUのカソリックに対する姿勢と無関係とも言い切れないような気がしないではない。しかし、EUがローマ教会に対して非難声明を出したという話は聞いたことがない。
中国政府は最近、通信アプリ（ウィーチャット）のLGBTが運営するアカウントを強制的に閉鎖した。中国の人権問題激しく非難しているEUだが、このLGBTアプリ閉鎖問題に対しては非難してはいない。
共産主義も宗教の一種という考え方もある位だから、EUでは中国のLGBT差別に対する非難を控えているのだろうか。
(07/18/21 10:00pm)
2021年7月16日
50代問題
タカさんの住んでいる市での高齢者（65歳以上）と基礎疾患のある人のワクチン接種は、二回目接種だと50%、一回目だと80%が終えたという。そんな所為もあるからだろうか、タカさんと同世代もしくは年長の人の多い御近所では、こころなしかコロナに対する恐怖心は薄らできているようにも感じられる。
全国的にも市町村による濃淡はあるにせよ、この傾向はひろがっているようで、毎日発表されるコロナ重症者数に於ける60代以上の占める割合が、1月のほぼ80%、5月の65%に比べると、直近では50%と大きく減ってきている。それに代わって増えてきているのが50代で、1月には10%だったものが直近では30%と急激に増えている。マスコミでは、これを「50代問題」と言っているようだ。
50代といえば、糖尿病や高血圧といった疾患が増えてくる年代だが、社会的にも「働き盛り」、家庭的にも今倒れられては一番困る―――という年代だ―――。（重ねて言うが、他の年代は、さして重要ではない、という意味では決してないが）
飛行機に乗ると、酸素マスクの使い方のデモがあるが、その時に必ず言われるのが、子供がいる場合、まず大人が酸素マスクをつけてから、子供につけてあげるようにするように―――と言うことだ。保護者が酸欠で気を失ってしまっては、子供も共倒れになってしまうからということなのだが―――。
ワクチン接種でも50代あるいはそれより若い世代がいつまでも後回しにされると社会が成り立たなくなってしまう可能性があり、その社会的な打撃は大きい。
戦争や臓器移植の場合には、（冷酷なようだが）「助ける順番」をつけなければいけない場合がある。（参照：「命の優先順位」02/28/11）ワクチン接種は、わが市でも、今週から、順次60歳代、50歳代へと移っていく予定だというが、勿論、その年代よりも若い世代がいつまでも後回しになっては大変だ。
政府には全力を挙げて全世代でのワクチン接種を一刻も早く進めて欲しいものだ。この問題は与野党でお互いを非難しあっている場合ではないし、まして金目当てのオリンピック利権の世話を焼いている場合ではないと思う。
(07/16/21
10:00pm)
2021年7月13日
熱海の空き巣
シカゴに駐在していた時、シカゴの北に位置するミルウォーキーで、連続殺人犯が捕まった。ジェフリー・ダーマーと言う犯人は、78年から91年にかけて、17人の女性を絞殺しその遺体に対して、屍姦、死体切断、人肉食を行っていたことが明らかになり、全米を震撼とさせたものだった。
彼は92年に終身刑の判決をうけたが（ウィスコンシン州では死刑が廃止されていた）、翌年には刑務所内で受刑者仲間によって鉄棒で撲殺されている。
アメリカの刑務所は地獄よりも恐ろしい所ともいわれるのは、看守の暴力、虐待もさることながら、受刑者同士の殺人、暴力沙汰が頻発していて、ここで無事、長期刑を務め上げることは、中々難しいという-――伝説のような話があり、映画などでもその過酷さが度々伝えられるからだ。中でも、娑婆で犯した罪が、幼児だとか老婆といった弱い者に対する強姦といった、犯罪者の中でもさげすまれる罪の場合囚人仲間からの蔑視は厳しく、こういった罪で服役した者が、長く刑期を務めることはほとんど不可能という伝説がある。そういう意味からもダーマーが刑務所で撲殺されたことに対する世間の驚きは少なかった。（ダーマーは死刑を望んでいたともいわれ「希望がかなってよかったではないか」といった世論も多かった）
日本でも、犯罪者内でも、さげすまれる罪というのがある。それはやはり弱者をターゲットとする罪、婦女暴行や幼児、老人虐待といった罪などがあげられるが、昔から「火事場泥棒」は、「泥棒道にもとる行為としてさげすまれてきた。（石川五右衛門や鼠小僧のように、金持ちから盗むのは義賊視されるのに）
土石流で多数の死者を出した熱海では、家屋が泥に埋まって避難を余儀なくされている人たちの住宅が空き巣に入られたという。原発事故で全村避難を余儀なくされた村のコンビニや住宅を荒らしまわった外国人の、空き巣団がいたというので、日本全体が憤ったことがあったが、あの時と同じ、熱海の空き巣もまさに「火事場泥棒」であり、いかに世の中が殺伐としてきているとは言え、あまりにも情けない行為に、本当に憤りを覚える。
熱海警察は全力を挙げてこの空き巣を逮捕して欲しいし、司法も、犯人は死刑とは言わないが、厳罰に処して欲しいものだ。
（07/12/21 10:00pm S.T. ）
2021年7月12日
複雑怪奇
昨年8月の大統領選でル6選を果たしたと発表したベラルーシのルカシエンコ大統領だが、選挙に大規模な不正があったと市民等の抗議活動が連日展開されている最中、同氏の独裁に反対して弾圧され、国外脱出していた活動家がリトアニアに向かう飛行機を強制的に、ベラルーシに着陸させ、乗っていた活動家を拉致するといういわば、国家的ハイジャック事件を起こすという暴挙にでた。これにEUなど西側諸国が猛反発し、今やルカシエンコ大統領は、国際的に孤立状態にあるといってよいが、これに助け舟をだしているのが同じく、反体制派に手を焼きつつも強権政治を展開しているロシアのプーチン大統領だ。
ベラルーシは旧ソ連邦の一員であったが、独立後、ルカシエンコ大統領になって以来は、ガス料金の不払い問題や、ロシアの欧州向けパイプラインを止める、止めない、といった問題でなにかとロシアとは、不仲であったが、EUなどの包囲網が形成されて以降は、同じ強権国家同士、「困った時は相見互い」とばかりに、急速に接近し、最近は、ルカシエンコ大統領は、この際ロシアに併合してもらおう―――という方向に動いているというから、まあ、この独裁者、自分の為なら国を売ることもいとわないという猛烈さだ。
クリミヤ併合問題で国際的に孤立状態にあるロシアだから、この際、ベラルーシというヨーロッパと国境を接する国を丸々いただくのも、悪くない！とばかりに、協議を重ねているという。大戦前に、あまりにもコロコロと変わるヨーロッパ情勢を嘆いて、時の首相であった平沼騏一郎が、「欧州の天地は複雑怪奇なる新情勢を生じた」と嘆いたというが、80年以上が経った今も、欧州情勢はのんびりした日本人にとっては、相変わらず複雑怪奇すぎる。もっとも、ロシアや中国、イラン、あるいは北朝鮮といった強権国家は、ベラルーシの独裁擁護側についているから―――分かり易いともいえなくはないが―――。
ルカシエンコ大統領という独裁者、自分に対する反体派をかくまったり、EUの先頭に立って自分に歯向かうリトアニアに対してよっぽど頭にきているのか、最近はイラクやシリア、アフリカ諸国からベラルーシに越境してきた難民を、大量にリトアニアに送り込んでいる。
リトアニアにしてみれば、難民といわれるこういった人々を、人道上からも送り返すわけにもいかず、小さな国だけに困り切っているという。いやーあ、それにしてもルカシエンコ大統領のやる嫌がらせ行為は、度を越しているようでいて、リトアニアにしてもその後ろ盾のEUにしても、表立って「難民帰れ！」とは言えないのだから、なんとも頭の痛い問題だ。
ベトナム戦争が終結した時、日本にもかなりの数のボートピープルが漂着し、日本政府は右往左往した。今も、中国などからある程度の数の不法移民が流入しているが、それでも、海に囲まれた日本への難民の数は、欧州やアメリカのように地続きの国境を越えて押し寄せる大陸国とはその数は桁違いだ。
今、世界で起きている難民問題そのものが、日本人にとっては「複雑怪奇」な部分が多すぎるのかも知れない。
（07/11/21 10:00pm S.T. ）
2021年7月9日
今年の梅雨は
天気予報でよく聞く「平年に比べて」と言う時の「平年並み」とは現在のところ1980年から2010年までの30年間の平均値だという。
気温だとか雨量の記憶なんて、自分が思い浮かべるのはせいぜい直近の2-3年位のものにすぎず（あるいは、逆に「小学生の頃は、もっと雨が多かったような気がする―――」などといった、今から半世紀以上前のおぼろげな記憶になってしまい）、「1980年から2010年までの30年間の平均値」などという、一番実感と遠い（中途半端な）数値と比較されても、どうもピンと来ないという面はある。
確か、3か月ほど前の今年の梅雨入り、梅雨明け予測は、「平年より遅く、夏の暑さも平年より高い｝と言っていたように思うが―――今のところ「当たった」といえるのだろうか―――。
線状降水帯による大雨被害や土砂崩れのニュースが連日続く割に、今のところタカさんの応援している千葉ロッテのZOZOマリーンでの試合は、ほとんど中止になっていないことからすると、タカさんとしては今年の梅雨が平年に比べて早いのか遅いのか、あるいは雨量が多いのか少ないのかさえどうもピンと来ない。
小学生の頃は歩いて片道一時間位はかかる学校へ、連日長靴に雨合羽という重装備に傘をさしてぐしょぐしょに濡れながら通ったような記憶があるが、今朝我が家の前を通った小学生で、雨合羽に長靴等というスタイルはおらず、ビニールカバーをかけたランドセルを背負って黄色の雨傘という、軽快ないでたちがせいぜいだった。
考えてみると、今時の都会の公立小学校で片道40分も50分もかかるところはないのではないだろうか。それにプロ野球の球場も今や、ほとんどがドーム球場になっており千葉ロッテや楽天のファンの様に、球場に出かける前に雨を心配する必要もなくなっている。
たしか、長期予報によると今年の梅雨明けも、例年より遅くなるということだったが、そうなると東京オリンピックもまだ梅雨の最中ということになるのだろうか――。暑い盛りの開催になると予想して、マラソンなどは札幌に移したが、結局、そんな必要もなかった―――ということになるのだろうか。昔から、本当に天気の予測というのは、当たらないと考えた方がよさそうだ。
（07/08/21 10:00pm
S.T. ）
2021年7月8日
収入が増えたら
先日財務省が発表した2020年度の国の税収は、コロナ禍にもかかわらず前年度より2兆3801億円多い60兆8216億円で過去最高だったという。
税率が10%になった消費税が、税の種類別で初めて所得税を抜いて最大となりその増税分が効いたことの他、意外なことに法人税や所得税も前年度を上回ったという。
コロナで不景気だという話ばかり聞いて来ただけに、法人税や所得税という景気のバロメータ、財務省ではコロナ禍だというので、税収予測を昨年末に一旦、55兆1250億円と下方修正したが、その予測の、なんと5兆7千億円近く上回る結果となったというのだから、財務省としては、うれしい反面、大外れの予想をだしたことには、なんとも気恥ずかしい思いなのではないだろうか。
所得税も前年度より191億円多い19兆1898億円だった―――ということなので、トータルで見れば、働き手の収入はコロナ禍でも、案外、落ち込まなかったことになる。もちろん、じゃぶじゃぶの資金供給による金余りの為に、実質経済とはあまり関係なく、株価が上昇しているから、「金融所得」がかなり増えているのかも知れない。
さて、6兆円程予想より収入が増えたとなれば、その使い道をどうするかという問題が、出て来る。国を一般家庭の家計に例えれば、今年は収入が相当落ちると思っていたら、落ちないどころか、思いのほかちょっと増えた―――と喜んでよいところだが―――。
そもそもなんやかやでここ数10年借金（国債）をしまくり、その総額は年収の何十倍にもなっていて、返済するのは到底無理と分かっている。それでいて、医療費やら年寄りの介護費用といった経費（社会保障費）は年々増え続けている、最近は何かと家の経費も膨らみがち――――といった事情を考えると、今年の年収が予想よりちょっと多かったからといって、浮かれて外食費につぎ込むわけにもいかないのだが―――といった状況だ―――。
長い目で見た時、収入が予想より増えたら増えたでその使い道にはいろいろと悩まされるのではないだろうか。
（07/07/21 10:00pm S.T. ）
2021年7月6日
都議選とオリンピック
都民ではないから都議選には実感がもてないので、あくまでも野次馬的なコメントにはなるが、都議選は初めから結果まで、わからないことが多すぎた。
一番わからないのが、この都議選、一体どの政党が勝ったのかだ。議会では、都民ファに主導権をにぎられていたという都議会自民党は開戦前の25議席から33議席となり選挙協力を結んだ公明党の23議席と合わせて56議席となったが自公で過半数（64議席）には8議席も足りない。投開票前のマスコミ各社の選挙前予測では、「自公で過半数を獲得」とされていたこと、自公両党とも「都議選大勝の勢いに乗って秋に予定される衆議院選になだれ込む」との皮算用をしていた節がうかがえることからすれば、思惑は大きく外れてしまい、「都議選に勝った！」という実感はまるでないのではないだろうか。自公両党の先生たちの間では、「菅総理では衆議院選は戦えない」と大将の首のすげ替えを伺う動きも始まりそうだというし、菅首相自身も、「この結果を謙虚に受け止める」と敗軍の将のような言葉を述べ、新聞も一斉に「菅総理の求心力の低下は必至」と書き立てている。都議の議席を増やしたとはいえ、これでは自公は「勝った」などという状況ではないようだ。
それでは自公に次いでの第二勢力となった都民ファはどうかと言えば、改選前の46議席が31議席になったのだから大惨敗かというと、代表的存在であった小池都知事が、選挙戦に入るやいなや得意の「寝技」に入ってしまい、選挙戦には非協力だったこともあって、これまたマスコミ各社は、せいぜい12-20議席と言っていたのだから、31議席を獲得したのはある意味勝った！と言ってもよい状況だが、第二会派に落ちた以上、「勝った！」という訳にもいかない。
改選前の18議席から19になった共産、同じく7議席から15に増やした立民は増えたという意味では勝利だろうが、自公や都民ファと組まない限り都議会で大きな影響を及ぼせないし、二つの勢力とは今までの行きがかり上、折り合いが悪いことを考えれば、掌を返したようないずれかと組むという変節はそうそう容易ではないだろう。
そう考えると、今度の都議選、これと言った勝者らしき勝者のいない選挙だったといえないだろうか。
そういえば、都民の未だに60％が「中止、または延期」を言っているのを全く無視して、ひたすら突き進んでいた勢力が、都議選で振るわず、「少なくとも無観客」と言った都民ファが「まあまあ」、「中止」といった共産が大幅に増えた―――という分析をした評論もあったが―――。
かといって、中止論を社説で掲げながら、夏の甲子園大会は強行しようという、某新聞を評価すべきだとも思えないし―――いやぁ～、わからないことが多すぎる都議選とオリンピックである。
（07/05/21 10:00pm S.T. ）
2021年7月5日
オールウェーブセッティング
昨年初め、コロナが流行り始めた当時、マスク狂騒曲といってよい事態が発生した。マスクなどというローテクで儲からないものは人件費の高い日本で作るよりも工賃の安い中国から輸入した方がよほど合理的だというので、必要量のほぼ100％を中国に委託生産もしくは輸入に頼っていたために、医療用のみならず一般用のマスクまでもが突然枯渇している―――というニュースが広まり、パニックに襲われた人々が薬局に殺到、70年代のオイルショックの時のトイレットペーパーに主婦が殺到した時の笑える（？）ニュース画像記録を彷彿とさせる情景が各地で繰り広げられた。
このマスク狂騒曲、手作りマスクやらブランドマスクなどがその後、急激に普及、今や各家庭、あるいはスーパーの店頭にあふれている状態で、日本人のほとんどがそんな騒ぎが一年程前に繰り広げられたことさえ忘れているのではないだろうか。
しかしあの時、我々が気付かされたのは、平常時ならそのサプライを中国などの国外に依存していても別に問題とはならない日用品だけの問題ではなく、日本経済の根幹、生活の根幹にかかわる物品を、他国に依存し過ぎている状態がもっと進むと、日本人の生活や命の帰趨を他国、特に中国のような専制国家に牛耳られてしまい、その内、日本も香港のようになってしまうのではないか―――という（今まで我々が気付かないフリをしてきた）悪夢のようなディストピアだ。
新疆ウィグル地区では100万人単位の強制収容と強制労働を行い女性たちには強制避妊手術を受けさせているという国際人権団体や欧米諸国の指摘があるが、中国はコロナの発生源同様、全面否定しつづけており、対中包囲網が欧米を中核として築かれつつあるものの、既に中国に深入りし過ぎてしまっている日本は、ユニクロや無印良品などのように「中国が否定しているのだから強制労働はないのだと信じる」などといってこの問題から逃げようとするばかりだ。
コロナのワクチンに於いてもそうだ。開発が遅れたばかりではなく、接種が始まった当初は射ち手が足りないと大騒ぎ、射ち手がそろえば今度はワクチンが足りない、となって大騒ぎだ。開発が遅れたのも、射ち手がそろわなかったのも、ワクチン供給が上手くまわらないのも、皆、それぞれに利権集団やら許認可やらの古いシステムがあって、それを欧米の様に、臨機応変に変更することができなくなっているからだ。
日本の美容師国家資格を取るためには最低2年専門学校に通わなければならず、その国家試験にはもう1960年以前にしかつかわれなくなった「オールウェーブセッティング」の60時間もの実習が必要だという。誰のための美容師資格かといえば、美容院の客の為でも美容師達の為でもなく、美容師資格という制度に巣くう役人や、美容学校、美容師権益で食っていて他者の参入を阻んでいる美容業界の既得権を守るための制度の為なのだ。
日本の社会は、あらゆる分野に利権構造が構築され、一度構築された利権構造は、どれも臨機応変な変更ができない構造になっているからこそ起きる問題が多すぎるようだ。
（07/04/21 10:00pm S.T)
2021年7月2日
時のたつのは
4コマ漫画の「コボちゃん」でコボちゃんのおじいちゃんが今年も早くも半年が経過、「年を取ると時のたつのが早く感じる」とつぶやくが、友人との電話ではワクチン接種の2回目が待ち遠しい！」と話しているのを聞いたコボちゃんが「ワクチンは別ものなんだ」とつぶやく―――というのがあったが一日、一月、一年の経過をあっという間に感じてしまうようになっているタカさんもコボちゃんのおじいちゃんにいたく同感してしまった。
コロナで自粛気味の生活を長く続けていると、人と会うとか、出かける、といったイベントが乏しいだけに毎日が変化なく過ぎてしまい、いや本当にこの頃は、時の経つのが早い。火木土の朝のゴミ出しだとか、暇つぶしに見る、野球や大相撲の中継がない日が続くと、曜日の感覚が鈍くなってくるような気さえして認知症になりはしないかと、恐怖心にかられてしまう。早くコロナ前の日々に戻って欲しいものだ。
「年を取ると時のたつのが早い」というのは何もコボちゃんのおじいちゃんに限らず古来より年寄りの多くが実感して来たことのようだ。
アインシュタイン理論によれば、時間の長さは、移動速度によって違ってくるということらしいが、勿論、我々人類が同じ地球の表面に張り付いて暮らしている限り、物理的には、その絶対値は同じであり年齢によって早さを違って感じるのは、あくまでも感覚的なものだ。
なぜ人は時間の経過を若さによって異なって感じるのか―――については、色々な説があげられている。以前、「チコちゃんに叱られる」では、子供にとっては生活のあらゆる面で（例えば一食ごとの食事でも）トキメキを感じ過ぎた時間を長かったと感じるが、大人は生活の一場面、一場面にもはやトキメキを感じなくなっているから、過ぎた時間を短いと感じる―――といっていたし、別の説では残された寿命が短い大人は、死がどんどん近づいているように感じ、子供は「まだまだ先の事」と感じるから時間の過ぎ方を違って感じるのだという説もあった。
2回目接種を待ち望むコボちゃんのおじいちゃんならまだしも、１回目接種さえまだで、イライラして待つ全人口の8割の人達にとっては政府のモタモタさ加減には相当腹がたっているのではないだろうか。
（07/01/21 10:00pm S.T. ）
2021年7月1日
野生との共生
NHKスペシャルの「ワイルド東京」という番組で、線路を獣道にして夜な夜な食べ物を探して歩き回るタヌキの姿を映していたが、臆病なタヌキは別に人を襲うわけでもないから、その親子の姿には、ちょっとほほえましささえ感じた。
タカさんの住んでいる町にも、タヌキに良く似たハクビシンが出没、これは住宅の屋根裏に棲みついて糞をするので、異臭が漂い場合によっては壁や天井をリフォームしなければならなくなるというから、棲みつかれたら業者に駆除してもらう必要があるのだとか。
タヌキやハクビシンといった野生生物と人間の棲み分けの境界線が最近一時期にくらべて近くなってきているような気がする。今年に入ってからでも、札幌の郊外の住宅地にヒグマが現れた、あるいは神戸や京都ではツキノワグマがでてきたというし、日本各地では、我が物顔に住宅の軒先を歩き回り、農作物や果樹をあさるニホンザルのニュースなどもよく見かけるようになった。
夜のシンガポールを歩き回り、豚を襲うマレー虎とか、中国雲南省では大移動する象の群れ―――等というニュースもあったから、それに比べればハクビシンで大騒ぎしている我が町は、まだマシな方かもしれないが―――犬でさえ苦手なタカさんにとっては、想像もできない野生化（？）が進んでいるようにも思える。
欧米の都市ではよく公園などでリスを見かけるが、日本からの観光客はリスを見ると喜んでスナック菓子などを与えようとするが、欧米人は、リスは狂犬病菌をもっている場合があるからと、近づかないしちょっと怖がってもいるようだ。日本人とのリスにたいするイメージの差は大きい。
そうそうロスにいた時に家の庭にちょくちょくスカンクの親子が現れることがあった。ディズニーのアニメに出てくるようにその様子は中々愛くるしいものだったが、勿論、スカンクをびっくりさせて一発やられたら大変なことになるので、庭のガラス戸をしめ切って、家の中で息をひそめていたものだったが―――。
最近はペットとしてアニメニシキヘビだとかワニやオオトカゲを飼っている人がいるらしく、それが逃げ出して騒ぎになるケースもあった―――怖がりのタカさんにとっては、なんとも、想像のつかない趣味である。
（06/30/21 9:00pm
S.T. ）
本日の「日々早々」に戻る
2021年下期の各月バックナンバー： 7月 8月 9月 10月 11月 12月
金曜日シリーズ全目次 ←ここをクリック
「日々草々」全バックナンバーリンク表 ←ここをクリック